『韓国産半導体に赤信号!サムスンが技術力で瀬戸際に』
半導体業界6位の米マイクロンが業界トップのサムスン電子を技術力で上回ったということですが、経済の大黒柱であるサムスン電子のマイナスは、韓国にとって致命傷になりかねません。
サムスン電子を取り巻く状況はどうなっているのか、国民も気が気じゃないようです。
業界6位に押された。足元に火がついたサムスン·ハイニックス
15日、半導体業界によると、米マイクロンは最近176段のNAND型フラッシュ量産品を顧客会社に供給したと発表した。
176段はデータ保存空間である「セル」を垂直に176階に積んだという意味だ。
マイクロンの宣戦布告で半導体企業の「積層」競争が一層激しくなるという見通しが出ている。
積層は容量と効率性を高めるもので、収率(全体生産品で良品の割合)とともにメモリー半導体分野の技術力の尺度に挙げられる。
段数が高いほど同じ面積に高容量を実現できる。
建設会社が建物を高層に上げるほど、より多くの事務スペースを確保できるのと同様の理屈だ。
マイクロン側は「176段の面積は既存の主力製品である96段NAND型フラッシュメモリより30%減り、データ処理(読み取り·書き込み)速度は35%以上向上した」と強調した。
積層競争の震源者はサムスン電子だ。
元々セルは断層に配列されたが、サムスン電子が13年に初めて2~4段3DNANDを公開し、積層が一般化した。
微細工程の進展によるセル干渉を最小化するのに有利だという点で、業界の標準として早く定着した。
さらに最近、データ処理規模が大きくなり、積層段数の高い「高容量」NANDの需要が増えている。
128段NANDの開発·量産レースまではサムスン電子、SKハイニックスなど韓国勢が先頭に立った。
SKハイニックスは昨年6月、世界で初めて128段4DNANDの量産に成功した。
4DNANDはセル作動をつかさどる周辺部回路「フェリー」をセルの下に配置して空間効率を高めた製品だ。
サムスン電子は同年8月「世界で初めて”第6世代V-NAND”を基盤とした企業用PCSSD(データ保存装置)を量産し、グローバルPC企業に供給した」と発表した。
業界ではサムスン電子の第6世代製品をSKハイニックスと同じ128段と推定している。
このような状況で、NANDフラッシュ世界6位のマイクロンが176段に躍進し、サムスン電子、SKハイニックスの動きも早まる見通しだ。
サムスン電子は「第7世代V-NAND」と呼ばれる170段以上の製品を来年上半期中に量産する計画だ。
マイクロンより量産時期が遅れたのは、積層工法を変えたためだという。
SKハイニックスも同様に、176段4Dナンドを、来年上半期ごろ公開する見通しだ。
今後、NAND型フラッシュメーカー同士の技術競争はさらに激しくなる見通しだ。
NAND型フラッシュ市場はサムスン電子、SKハイニックス、マイクロンの「3強体制」が確固たるDRAM市場とは違う。
2位から6位までの5社のシェアの格差が最大7.1%ポイントに過ぎない。
中国YMTCなど後発業者も「年内に「128段NAND」を量産する」と発表するほど主導権争いが熱い。
市場を主導してきた韓国メーカー各社の技術力が、海外メーカーに追い付かれているという懸念も出ている。
ファン·チョルソン・ソウル大教授は「歩留まりを一緒に考慮しなければならないが、積層単数だけを見ると、マイクロン技術力がサムスン電子を追い抜いたか、少なくとも対等になったと考えられる」とし「半導体専門人材の育成などメモリー半導体事業でも競争力を維持する案が急がれる」と指摘した。
【この記事に対する私の見解】
昨年8月、サムスン電子は世界で初めて128段の第6世代V-NAND(ナンド)を基盤とした企業用PCSSDを、グローバルPC企業に供給したと発表しました。
このサムスン電子の128段の第6世代V-NAND(ナンド)を米マイクロンが技術力で追い越し、176段のNAND(ナンド)型フラッシュ量産品を顧客会社に供給したと発表したのです。
つまり、この分野でサムスン電子は米マイクロンに技術力で追いつかれた形ですが、最近のサムスン電子の懸念はこれだけではありません。
今年8月にグローバル半導体企業の株式時価総額で、サムスン電子は米NVIDIA(エヌビディア)に抜かれ、世界3位に順位を下げています。
一般的に株式市場は6ヵ月から1年先の状況を予見すると言われますが、市場は売り上げ規模がサムスン電子の15分の1のNVIDIAが、将来サムスン電子を抜くと読んだ訳です。
もともと、米調査会社RIが出した「2018年米国で最も評判の良いIT企業ランキング」で、サムスン電子はインテル・グーグル・マイクロソフト・アップルなどを抑え2位に入っていました。
この調査は各企業の業績・製品・サービス・リーダーシップ・革新・市民意識・業務環境・ガバナンスなど、7つの項目を評価し順位を付けたものです。
一方で文政権になってから韓国国内のサムスン電子の評価は下がり続けています。
韓国で行われたアンケート調査で、コミュニケーション能力が最も劣るとの評価を受けています。
また、サムスン電子は全般的な国民信頼度評価でも3位で「尊敬される企業の条件に合わない」との指摘も受けています。
つまり、サムスン電子は米国や海外での方が認められており、韓国国内では否定的なイメージがますます強くなっています。
加えて、韓国が世界トップと誇っているサムスン電子が半導体の技術力や株式時価総額などで、その座を明け渡す事例が増えています。
これらの理由を考えると思い当たることは1つしかありません。
それは文政権のサムスン電子に対する冷遇です。
就任時に財閥解体を掲げた文大統領ですが、サムスン電子に対する文政権の冷遇は度を越しています。
そこには朴前大統領と親しかった、サムスン電子に対する私怨が見え隠れします。
イ・ジェヨン副会長は経営権継承への支援の見返りに朴前大統領に賄賂を贈った罪で、実刑判決を受け収監されましたが、18年の二審で猶予刑となり釈放されています。
また、今年、6月にイ副会長に対しグループ会社の不正会計疑惑容疑がかけられ、逮捕状が請求されましたがソウル中央地裁は逮捕状の請求を棄却しました。
文大統領は何が何でもイ副会長を投獄したい様ですが、これらの文政権のサムスン電子に対する冷遇が、同社が世界トップの座から滑り落ちる背景なのです。
現在の韓国経済は、実質、サムスンに全てを委ねていると言っても過言ではありません。
このように、どんどん後ろからライバルが迫ってくる中、文政権はまだ、国を捨ててでも自身のイデオロギーを優先するのでしょうか?
■この記事に対する反響のポイント
サムスンを捨てる?文政権の動きに国民不安
それでは、この記事に対する反響なのですが…「文在寅が早く弾劾されれば韓国で暮らすことができる」「サムスンが上手く行かないと大変だ」といったように、サムスンに対するイメージはどうあれ、自国の生命線と韓国国民は捉えているのが分ります。
サムスン電子は韓国のGDPの2割を支える韓国経済の大黒柱ですが、それだけではなく輸出により多額のドルを韓国内にもたらす重要な役割も果たしています。
ドル建ての借り入れが多い韓国経済において貴重なドルを国内に還流している訳です。
しかも、米調査会社RIが出したIT企業ランキングには、市民意識・業務環境・ガバナンスなどのポイントが加味されています。
つまり、サムスン電子は財閥企業ですが近代的なガバナンスの企業と評価されています。
その様な優良企業を文政権は前政権との関係だけで冷遇しているのです。
それらの事情を察して「韓国にサムスン程国際舞台で活躍する企業がありますか?」や、「現政府のせいで、少し待てばサムスンが滅びそうで凄く心配だ」との声も寄せられています。
文政権はサムスン電子を潰してGDPの2割を捨てるつもりなのでしょうか?
続きは動画で…