『韓国統一部があわや大惨事!取引先の北側企業が国連制裁対象』
北との物々交換事業を推進してきた韓国統一部ですが、杜撰な職務からか、貿易相手の企業が国連の制裁対象に含まれている事が判明しました。
何とか北に支援を行い関係を維持する文政権に、国民の目線は冷たいものとなっています。
国連制裁の確認もしなかった統一部…「他の北朝鮮企業と物々交換」
イ・インヨン長官 初の対北事業である「小さな交易」レベルで南北間の「砂糖・酒の物々交換」を推進してきた統一部のメンツが潰れた。
貿易相手の北朝鮮企業が国際制裁の対象である事も知らずに、事業を検討してきたことが確認されたからだ。
ひとまず、制裁対象でない北朝鮮側企業と物々交換を推進することで、事業の再調整に入った。
キム・ビョンギ共に民主党議員とハ・テギョン未来統合党議員は24日、国会情報委員会で統一部の報告を受けた直後、記者団に対し、統一部が北朝鮮の開城高麗人参貿易会社と進めようとした事業について、「完全に撤回されたと見るべきだ」と明らかにした。
統一部はこれまで、韓国側の南北経総統一農業協同組合と北朝鮮側の開城高麗人参貿易会社間の交流協力を承認するかどうかを検討してきた。
韓国の砂糖と北朝鮮側の高麗人参酒、リュギョン焼酎、クロマメノキ酒などを交換する事業、物々交換という方式が北朝鮮制裁に抵触しないという点を利用した。
ところが国家情報院は、北朝鮮側の開城高麗人参貿易会社が国連制裁リストに含まれていることを確認した。
事業を承認する場合、制裁違反の素地が大きくなるため、事業自体をひとまず再検討するというのが、統一部の同日の情報委の報告内容だ。
統一部は「撤回」ではなく「事業再調整」という立場だ。
統一部関係者は「統一部は(情報委で)撤回という発言をしていない」とし「統一部はまだ具体的な措置を取っていない。
検討中の事案について、『撤回』という用語を使うのは不適切だ」と明らかにした。
しかし、今回の事例は統一部に対し、事業対象企業に対する検討をきちんと行っておらず、国情院とのコミュニケーションも円滑でなかった、という批判が出る可能性がある。
イ・インヨン統一部長官の初の対北事業である「小さな交易」の成果を出すために、性急に推進したのではないかという話も出ている。
キム・ビョンギ議員は「統一部が国情院にきちんと確認をしなかったようだ」とし「物々交換企業と関連し、コミュニケーションミスがあった」と述べた。
ハ・テギョン議員は「統一部がこの企業(開城高麗人参貿易会社)について国情院に積極的に確認すべきだったし、国情院も誠実に答弁すべきだった」と指摘した。
統一部はひとまず、事業の再調整を通じて、物々交換を引き続き推進する方針だ。
「小さな交易」から始まり、南北対話チャンネルを復元するという課題が急務だというのがイ・インヨン長官の考えだ。
イ長官は最近「南北対話を復元して “食べること、痛いこと、死ぬ前に見たいこと”こんな人道的協力と小さな交易を推進しなければならない」とし「最後に南北間の合意履行という大枠で南北関係を改善していかなければならない」と述べた。
統一部の関係者は「開城高麗人参貿易会社と事業だけを考慮してきたのではない。
複数の北側企業を物々交換の対象として検討してきた」とし「他の北側企業は国際制裁に抵触しないと国情院が確認をした状況だ。
事業を止める事はないため、継続して行う」と説明した。
【この記事に対する私の見解】
統一部が進める、北との物々交換事業の相手企業である「開城高麗人参貿易会社」が米国と国連の制裁対象となっている朝鮮労働党39号室所属の傘下機関だった事が判明しました。
統一部とは南北問題に関する事務を責任を持って取り扱う部署に当たります。
そうした部署が、よりにもよって北の国連制裁リストを把握していないとは、信じられない失態ですが、なぜそのような事が起きてしまったのでしょうか?そもそもこの問題が起こった部署の長官であるイ・インヨン氏は、学生運動出身の「386世代」を象徴する政治家です。
他の386世代同様に親北反米の傾向が強い人物で、以前は米韓合同軍事演習の開催中止を求めていました。
朝鮮半島において米軍が駐留したり、軍事演習を行う事は、南北間の緊張を増大させる原因になると言うのがその理由です。
しかしこれは北の脅威と、それまで庇護してきた在韓米軍を全否定する非常識な発言でしょう。
また、米国が過剰に干渉しているせいで、南北協力が上手くいっていないとも発言しています。
イ長官の言う「米国の過剰な干渉」とは米韓作業部会の事なのですが、ここでは国連制裁決議に反した事が無いかを、細かくチェックする作業が行われています。
そんな事は不必要で、韓国は独自の判断で決める、というのがイ長官の主張です。
しかしそもそも韓国は、以前、南北合同行事に使うと言う名目で不正に北に燃料を持ち込もうとしました。
他にも国連制裁決議に触れる事案が度々あった為、これをチェックする目的で作られたのが米韓作業部会です。
韓国のせいで米国は面倒な作業に付き合っているのに、それが南北協力の足を引っ張っていると非難されてはたまりません。
実際米国はこの発言に関して「韓国の都合だけを考えた自分勝手な発言だ」と強い不快感を示しており、事実、今回の件のようなことが発生しているのです。
この件は統一部が国連制裁決議違反を犯す寸前だった訳ですが、米国が懸念していた通りの結果ではないでしょうか。
このように米国の意見には一切耳を貸さず、北への支援しか頭にないイ長官ですから、国連制裁リストなど確認もせず、とにかく一刻も早く北との交流を急いだのではないでしょうか。
あるいは国連制裁などそもそも守る気が無いのかも知れません。
そしてその考えは、こうした人事を行った文大統領も同じなのではないでしょうか。
しかし、深刻な失業率や高騰する不動産問題、台風による災害対策など国内の問題が山積みの中で、北に目を向ける余裕があるのでしょうか?あちらの国民も、自国よりも北を気にかける姿勢に不満が高まっており、こうした従北路線が、低下し続ける支持率にさらに拍車をかけるのは間違いなさそうです。
■この記事に対する反響のポイント
・北に傾向する政府に不満
・統一部の必要性は無い
・北よりも自国を立て直せとの声
それでは、この記事に対する反響なのですが…「こんなにも無駄なことを日常茶飯事にする現政権はもう救済不能だ」「北に金を渡そうと大騒ぎ」「無駄な事ばかりする統一部」といったように、北を支援する政府に対して非難が殺到しているようですが、このような問題を起こしても止めようとしない姿勢には擁護する事は不可能ですね。
この件に先立って韓国統一部は今月6日、北に1000万ドルの人道支援を実施すると発表しています。
更に21日には、爆破された南北共同連絡事務所が設置されていた開城団地の事業再開について、「絶対にあきらめない」と発言しています。
国内問題よりも北の支援を優先されては、いったいどこの国の政府なんだと不満に思って当然です。
「統一部が無くなれば物凄く税金が削減されそうだ」という意見ももっともでしょう。
従北路線に反発する国民の声は大きくなる一方で、支援だけではなく、「南北連絡事務所の建設費と爆破された被害補償費を貰ってください」との意見もありますが、もはやこうした国民の声に耳を傾ける気は、現政権には無いようです。
つい先日、反政府集会に感染症対策の名目で圧力を掛けたように、都合の悪い意見はいつでも潰せると考えているのかも知れません。
国民の嘆きも省みず、南北統一に向けてひたすら邁進する文政権ですが、国民同様、北からもそっぽを向かれているのは少し滑稽ですね。
続きは動画で…