『韓国の造船業でまさかの結果に!カタール大量受注は追い風にならない?』
つい先月、あちらの造船業はカタールからの100隻に上る発注を受けて「世界一だ!」と報じていましたが、今度は一転して先行きが不安だという報道がされました。
その発注も、あまり追い風にならないかもしれないとのことですが、いったい何事が起こったのでしょうか?
船舶、インド・受注一斉減少…造船業界「持ちこたえなければ生きていけない」
グローバル船舶の引き渡しや受注が一斉に減少するなど、造船市場の業況低迷が長引く兆しを見せている中、国内造船業界の懸念も高まっている。
今年のグローバル市場の船舶引き渡し量が当初の予想より16%減少するという見通しが出た上、上半期の受注も前年比60%も減るなど、受注絶壁が現実化しているからだ。
国内造船業界も同様に、中型造船会社を中心に最近、構造調整に入るなど、対応に乗り出しているものの、容易ではないのが現状だ。
6日、英造船海運市場分析会社・クラークソンリサーチによると、今年のグローバル造船市場の新造引渡し量は、当初の予想より16%減少するものと見込まれている。
全般的に造船の市況が良くないという意味だ。
今年も船舶引渡しが減ると予想される状況で、このような受注減少が続けば、規模の小さい中型メーカーから生き残りが難しくなる恐れがある。
それでも大企業の現代重工業、大宇造船海洋、サムスン重工業の造船「ビッグ3」は、状況が好転している。
受注は急減したが、今年の船舶引き渡しも予定通り進めている。
さらに先月、カタール発の液化天然ガス(LNG)運搬船スロット契約締結という追い風まで受けた。
しかし、業界は「ビック3」の場合も全体的な状況は良くないと口を揃えている。
今年上半期の受注が目立って減っているだけに、仕事の確保を巡る懸念は大きいのが現状だ。
また、カタールLNG船プロジェクトも現時点ではスロット契約の段階であるだけに、実際、正式な受注が行われたわけではない上、感染症の再流行の有無によっては、発注日程や規模も変動が予想されるだけに、まだ祝杯を上げるには性急だという指摘が出ている。
計100隻あまりという発注規模も、数年間順次、国内造船3社が配分しているだけに、市場の期待値より反響は大きくないだろうという見方も出ている。
【これに対する私の見解】
というように、カタールからの大規模な発注を受けて、造船業の好調を取り上げていましたが、蓋を開けてみれば、なんてことない、他の業種と同じく感染症の影響で先行き不安ということです。
自動車産業などと殆ど同じよう状況で、このままでは中型造船会社が持たないという事のようです。
これに対して、あちらの国民も「この前の好調発言は一体…」といった落胆の声が目立ちます。
そりゃ、あれだけ声高に造船業は世界一だ!というようなことを謳っておいてこの結果ですからね。
これをきっかけに「造船関連株が軒並み下落するのでは」という心配の声も上がっており、たった一月で、あちらの造船業は全く逆の認識を持たれてしまいましたね…
また、カタールからの大規模発注も問題で、これは今後の発注内容が変わるかもというだけでなく、船を造るためのドックを用意したりするなどの投資にかかった分の損益もただではすみません。
しかも、売り上げを3社でシェアとのことですから、うまく事が運んでも、思っていたよりも、利益は大したことが無かった事に…というオチまでついてきましたね。
何時もの事なんですが、決まりきっていないことを大きく報じてしまうから落差も大きいんですよね。
続きは動画で…