『慰安婦ビジネスは政府が引き継ぐ国民から向けられる疑惑の目』
「慰安婦ビジネス」の実態が明かされた事で、支援団体に対する風当たりが強くなっています。
そんな中で、今後は政府が直接支援事業の管理を行うようですが、支援団体と現政権の癒着が疑われる中で、こうした対応は国民に受け入れられるのでしょうか?
女性家族部、被害者支援を直接行う、正義連への補助金は支給
女性家族部は、共に民主党のユン・ミヒャン議員と正義記憶連帯(正義連)の会計不正疑惑が提起された国庫補助金に対して、来年から女性家族部が直接管理する方式で事業構造を全面的改編することにした。
ただし、今年下半期に正義連に支給する補助金2億600万ウォンは法律諮問を経て、そのまま支給することに決定した。
女家部は25日午後、政府ソウル庁舎でファン・ユンジョン権益増進局長が担当記者たちを対象にオンラインブリーフィングを開き、このように明らかにした。
ファン局長は「より安定的で信頼性のある日本軍慰安婦被害者支援事業推進のために来年から、既存の民間中心から政府中心に事業遂行体系を全面改編することにした」と明らかにした。
続いて「これまで民間執行の効率性を考慮して民間で行ってきたが、国会や専門家の意見からも、今や(被害者が)数人しか残っていないため、政府が主導的に責任を持って彼女らへの支援と保護を強化しなければならないという部分について多くの意見があった」と説明した。
そう言いながら「こうした意見を受け入れたので、直接実行したり、自治体を通す方法など具体的な案については少し検討が必要な状況」と付け加えた。
女家部は正義連で慰安婦被害者支援事業を3人程度が担当した点に照らして、4人程度の人員を配置する案を検討中だ。
これにより直接被害者の医療・住居・日常生活で必要な支援内容などを把握し、オーダーメイドで提供する予定だ。
また、地域別に担当公務員を指定し、被害者おばあさんらを定期的に訪問するなど、個人別の事例管理も行う方針だ。
女家部は、正義連に対しては、今年下半期に交付することにしていた補助金約2億600万ウォンを支給し、残りの事業をすべて行ってもらうことにした。
これに先立ち、検察捜査で、ユン議員と韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)職員の不正容疑があると見て起訴したが、正義連に対しては嫌疑無しの処分をした点を考慮したものと見られる。
ファン局長は「今年度の健康治療及びオーダーメイド型支援事業は検察の起訴内容に含まれていない事業で、多角的な法律検討の結果、補助金管理法上の補助金交付決定の取り消しに該当せず、事業の取り消しは難しいという結論が出された」と明らかにした。
続いて「被害者の生活安定と健康需要支援のため、正義記憶連帯の残余事業の遂行が不可避で、これに対しては政府が直接遂行することに準じて事業管理を進める計画」と付け加えた。
検察は、ユン議員が挺対協の職員と共謀し、2014年から今年4月にかけて、計6250万ウォンの補助金を不正受領したと判断し、裁判に渡した。
しかし、ユン議員が理事長として在職していた正義連の不正受領などに対する容疑には不起訴処分を下した。
女家部は正義連に今年度分の補助金を出す代わりに、「健康治療及びオーダーメイド型支援事業管理TF」(仮称)を構成し、徹底的に管理する方針だ。
また、下半期の補助金を一度に交付せず、月別に分割し、前月の使用内訳を検討して適切な場合に限って支給することにした。
被害者が安心できるようにTFチームの公務員と被害者間の常時連絡システムを構築し、被害者を訪問する時は、正義連職員と同行して事業遂行現況と被害者状況も直接確認する計画だ。
女家部は、このような方策を補助金交付条件に明示し、補助事業者が交付条件及び処分などを違反した場合には補助金管理法によって措置する計画だ。
さらに、裁判にかけられた挺対協については釈明を要請し、補助金交付取り消し案について検討している。
ファン局長は「今回、検察の起訴内容に含まれた(挺対協)事業に対しては、補助金交付取り消し手続きなどを進める計画」と明らかにした。
続いて「(正義連の)健康治療およびオーダーメイド型支援事業は検察の起訴にはならなかったが、事業の運営・管理に対して社会的憂慮と関心が高いため、今後の被害者支援においてはいかなる憂慮も、少しも疎かな点がないように政府が責任を持って密着支援していく」と強調した。
【この記事に対する私の見解】
今年の5月7日、イヨンスさんの内部告発からはじまった今回の騒動ですが、補助金2億600万ウォンが全額、支給されたことからも分かる通り正義連は全くのお咎めなし、となったようです。
その理由として、記事では検察が正義連を不起訴処分した事を挙げていますが、一方で正義連の前身である挺対協や、元理事長であるユン議員は起訴されています。
元々正義連は挺対協が改名しただけの全く同じ組織ですし、ユン議員が起訴された横領や詐欺は、正義連で理事長を務めていた頃の話です。
これで正義連だけが不起訴だから問題無いと言い張るのは、無理があるのではないでしょうか。
また、検察の捜査が不十分ではないかと言う疑いもあります。
起訴を発表した際の検察の資料には不備が非常に多く、支援金の収支に報告漏れがあった事も分かりました。
しかし、検察はその金額や用途について一切公開していません。
そもそも、きちんと調査したのかも不明です。
昨年、前法務部長官だったチョグク氏が起訴された際に、担当した検察幹部の殆どが地方に左遷されましたが、こうした事も捜査の手を緩ませた原因の一つである事は間違いないでしょう。
現政権に係わる要人を捜査すると、報復人事が待っているのです。
同様に、現政権と深い繋がりのある正義連も、検察としてはあまり触れたくない組織でしょう。
文大統領が政権を取る以前は、国家情報院が北朝鮮の利益を代弁する親北団体として、監視対象になっていた程ですから、文政権とは相性バッチリです。
実際、文大統領が就任前の2016年は正義連の補助金が1600万ウォンだったのに対し、文政権になって以降、補助金はどんどん上がり続け、2019年には7億4700万ウォンにまで増えました。
こうして大量に支払われた税金は、左派団体へ様々な名目で流れ、現政権の支持基盤を安定させる事に一役買っています。
これにうかつに手を突っ込んでは、いくら検察と言えど大火傷を負ってしまいます。
検察に圧力を掛け、捜査を不十分なままに終わらせた文政権は、正義連を政府に取り込むことで、支持基盤への資金の流れを維持する事に成功しました。
今後、支援事業を運営する女性家族部は「オーダーメイド型支援事業」等と言葉巧みに補助金を受け取り、適切に運営していくアピールをしています。
これで終われば文政権にとってはめでたしめでたし、となるのでしょうが、果たして国民はこれを受け入れるのでしょうか?皆さんもご存じのとおり韓国の方はとても情熱的で直ぐに燃え上がります。
そして、その感情は怒りと言う形で正義連に真っ直ぐ向かっています。
その矛先を取り込んだ政府がどういった目を向けられるのか、ちょっと興味がありますね。
■この記事に対する反響のポイント
慰安婦ビジネスは、国民からも搾取します
それでは、この記事に対する反響なのですが…「政府も結託していたんだろ?」「国民の善意で私腹を肥やしたことは許されない」「血税を浪費する女家部を廃止し、そのお金で韓国の国防を強化しよう」こうした一連の流れに不満を持っている人は多いようですね。
政府と正義連に対する批判は半々、と言ったところでしょうか。
また、「色々と問題が多い正義連」や「ユン・ミヒャンを刑務所に送って」などといったコメントからは、捜査が不十分で有った事に対する国民の不満が伺えます。
しかし、こういった不満を抑えるのは簡単なことではないでしょう。
なにしろ被害者が納得するまで謝罪し続けるのが韓国の流儀ですから、ユン議員が辞職しても謝罪しても、怒りは収まらないのではないでしょうか。
あるいはその対象が文大統領まで広がるのかは分かりませんが、我々としては巻き込まれないように少し離れたところから、そっと見守っているくらいの距離感がちょうど良いのかもしれません。
しかし、慰安婦問題自体に疑問が出ないあたり、日本的には何も変わらないですね。
続きは動画で…