『韓国がWTOに上訴!反ダンピング紛争に不服』
韓国が日本製ステンレス棒鋼に課していた反ダンピング関税が、WTOで違反と判断されました。
しかし、韓国政府はこのWTOの判断を不服として上訴したようです。
都合の悪いことは受け入れないという韓国ですが、一体どう付き合えばいいんでしょうね。
韓国、WTOで日本製ステンレススチールバーの反ダンピング紛争で提訴
韓国政府が、日本製ステンレス棒鋼(SSB)に対する世界貿易機関(WTO)の1審判定を不服として上訴した。
WTO紛争解決機構(DSB)のダシオ・カスティーヨ議長は25日午前(現地時間)に開かれた会議で、韓国が22日に日本製SSBに対する貿易紛争(DS553)で上訴したことを明らかにした。
韓国は会議で「WTOの紛争解決の手続きで、1審裁判部の役割をするパネルの判断に深刻な法理的ミスがある」として、上訴の理由を説明した。
更に、「この紛争を解決するために、日本政府に仲裁手続きなどを含め様々な代案を提示したが、日本が全て断った」と述べた。
そして、「WTOの有効的かつ合法的な紛争解決の手続きによって上訴した」と強調した。
これに対して日本は声明を出し、「韓国が紛争解決を引き延ばそうとしている」として、上訴決定を批判した。
パネルは昨年11月、日本製SSBに対する韓国の反ダンピング措置について、一部分析方法がWTOの反ダンピング協定に反するという趣旨の報告書を回覧した。
実体的な争点5つのうち3つに対して日本の肩を持ったのだ。
韓国は日本産、インド産、スペイン産など輸入SSBに対し、2004年以降反ダンピング関税を課しているが、日本はこのような措置がWTO協定に反するという趣旨で、2018年にWTOに提訴した。
これに対して韓国政府はパネル判定が出た直後、上訴するという意思を表明している。
しかし、WTOで最終審の役割をする上訴機構の機能が、判事役を務める上訴委員の不足で、現在停止された状態であるため、確定判定までは時間がかかる見通しだ。
WTOのルール上、上訴委員3人が紛争1件を審理しなければならないが、WTOに不満を示してきた米国が、任期が満了した上訴委員の後任の人選にボイコットを宣言し、2019年12月11日から事実上機能が麻痺した。
このため、パネル判定に不服がある複数の紛争当事国が上訴をしているが、審理は行われていない。
韓国の今回の上訴は、上訴機構の機能停止後に受け付けられた7つ目の紛争であり、上訴機構に係争中の紛争件数は機能停止以前を含めると計17件だ。
WTOで確定判定が下されるまで、日本製SSB製品に対する既存の反ダンピング措置は維持される。
一方、同日の会議で121の加盟国が上訴委員選任手続きの開始を要求したが、米国は反対した。
【この記事に対する私の見解】
記事ではWTOの判断に「深刻な法理的ミス」があり、韓国が提案した代案を、「日本が全て断った」として、問題は日本側にあるかのように誘導しています。
またWTOが「日本の肩を持った」と言う表現で、あたかもWTOの判断が公正では無いように見せかけていますが、これには全く根拠がありません。
この記事では韓国側が主張するWTOの「深刻な法理的ミス」が何なのか一切触れていませんし、日本側の主張についての記載が無く「実体的な争点」も具体例は皆無なのです。
せめて「日本側はこう言っているが、それはこういう理由で間違いだ」という反論が提示されていればまだ話は分かるのですが、そうした中身のある反論は無く、「とにかく日本が悪くて、それに同調したWTOは不公平だ」という理屈のようです。
あまりに中身が空っぽで、これが韓国の「報道」なのかとびっくりしてしまいます。
そもそも「反ダンピング関税」とは、他国が非常に安い製品を輸出して、国内産業に被害を与えている場合に課せられるものです。
しかし今回のケースはこれに全く当てはまりません。
今回の対象となっているのは、産業機械や自動車部品向けのステンレス鋼で、韓国の製品よりかなり高額だからです。
日本が不当に安く売っているのでは無く、むしろ高額な製品を売っているのですから、不当廉売に対して反ダンピング関税で防衛するというのは成り立たないのです。
第一、安い製品と言うのならば、既に韓国国内には、中国製の低価格輸入が大量に存在していますから、国内産業への損害が心配であるならば、関税を課すべきは日本ではなく中国でしょう。
このように、ダンピングという言葉の意味すら理解していないような韓国政府ですが、結局はいつも通り、問題を解決するのではなく、問題の先送りを選択したようです。
記事にもあるように、WTO上級委員会は現在その機能を事実上停止している為、審理すらいつ出来るかもわからないような状況である事は初めから分かっています。
それなのに上訴するのは、ただの時間稼ぎでしかありません。
韓国側に非が有る事が明白なこの判決を先送りにするのは、余命が短い文政権なら止むを得ないのかもしれませんが、非常に無責任な行動です。
もちろん今までやらかしてきた事を思えば、これも氷山の一角に過ぎないのですが、経済政策でことごとく失敗して莫大な借金を作り、日本に限らず様々な国との関係を悪化させ、文大統領がため込んだ未来への重荷はあまりにも膨大です。
この上、更に未来への重荷を増やされる韓国は、果たして今後、国として成立するのでしょうか?
■この記事に対する反響のポイント
WTO訴訟とか、不買断交でいいじゃないか
それでは、この記事に対する反響なのですが…「韓国を潰そうと必死な日本には身の毛がよだつほど吐き気がする」「大々的な日本製品不買運動を展開しよう!そうすればこんなことで突かれないで済む」「そろそろ日本との関係断絶を真剣に準備する時だ、しかし米国はいつも日本の肩を持つ」といったように、案の定、殆どの人は日本に対して怒りを掻き立てられている様ですね。
しかしこの問題に対して論理的に考えている人は、全く居ないようです。
もちろん記事では、日本側の主張が何一つ語られていないので無理もないのかもしれませんが、それにしても一人くらいは「何故」という疑問を持つ人が居ても良いのではないでしょうか?見解でも述べた通り、日本の製品はそもそも高額なので、ダンピング(不当廉売(ふとうれんばい)という言葉自体が当てはまりません。
ですが感情的になった韓国人には、そんな当たり前さえ通じなくなってしまったようです。
日本がどれだけ理を説いても、韓国にとっては全てが日本の「攻撃」としか思えないのでしょう。
こうした状況では冷静な話し合いが成立するとは思えませんし、しばらくの間、お互いの距離を取った方が良いのではないでしょうか?
未来に問題を先送りする文政権ですが、根拠も無く日本に責任を押し付ける韓国人とは、無責任という点で、とてもお似合いなのかもしれませんね。
続きは動画で…