『韓国副首相が借金でホルホル!?外貨準備高が潤ってるのになぜ?』
韓国でホン・ナムギ副首相が外貨を安く借りることが出来たとホルホルしています。
しかし、韓国は4000億ドルの外貨準備高があるということになっており、この数値が本当であれば、わざわざ外平債を増やす必要は無いように思うのですが?
ホンナムギ「外国為替平衡基金債券発行で韓国経済のファンダメンタルズの海外評価を再確認」
ホン・ナムギ副首相兼企画財政部長官は10日、政府が14億5千万ドル規模の外国為替平衡基金債券(外平債)を過去最低金利レベルで発行したことについて「韓国政府と国民のコロナ防疫及び経済対応成果はもちろん、対外健全性をはじめとする韓国経済のファンダメンタルズに対する海外の評価を再確認することができて嬉しい」と述べた。
ホン副首相はこの日、facebookに「今朝、韓国経済に嬉しいニュースがある。
外国為替平衡基金債券の過去最低金利発行で韓国経済に対する海外投資家の信頼を再確認した」と述べた。
彼は特に5年物ユーロ債が非ヨーロッパ諸国のユーロ建て国債の中で初めてマイナス金利債券として発行されたとし「これは韓国政府が債券投資家達に利子は全く支払わず、債券発行時に2百万ユーロのプレミアムを含めた計7億2百万ユーロを貰い、5年後満期時に7億ユーロだけ償還することになるということを意味する」と紹介した。
また、「ドル建て10年物の外平債も絶対金利(1.198%)はもちろん、米国債金利に対する加算金利(50bp)も過去最低レベル」と強調した。
同氏は「外国為替平衡基金債券発行を成功させたのは感染症拡散傾向によるグローバル経済の不確実性の中でも、韓国経済に揺るぎない信頼を示した海外投資家が多かったため」とし「当初の発行目標(5億ドル、5億ユーロ)の10倍近くの投資家注文規模がこれを反証している」と述べた。
同日、大統領はホン副首相が企画財政部の報道資料を添付して載せた文を本人のfacebookアカウントにリンクした。
文大統領は以前、青瓦台で第8次非常経済会議を主宰し「今日未明、政府は14億5千万ドル規模のドルとユーロ建て外平債の発行に成功した」とし「今回の超低金利、更にマイナス金利の外平債発行の成功は、韓国経済に対する海外投資家達の堅固な信頼を示すもの」と言及した。
【この記事に対する私の見解】
といったように、いかにも「外貨調達が順調です」といった発表をすることで、国民にいい印象を与えようと必死なようですが、外国為替平衡基金債券とは、韓国政府が為替介入の原資を集めるために発行している国債のことを指します。
つまり、ドル建てで利子付きの負債を増やしているようなものなのです。
この追加発行の前の時点で、外平債の年間利子は約3000億ウォン、外平債が14億5千万ドルも追加になれば、いくら低金利だとしても、利子の額も跳ね上がりますし、ウォン安が進めば、返済はさらに厳しくなります。
為替介入のための資金とは言え、結局は外貨建ての負債ですから、外平債を増やせば増やすほどデフォルトリスクは高まっていきます。
現在、満期を迎える外平債もないですし、韓国が自慢し続けている4000億ドルの外貨準備高があれば、借り換えする必要もありません。
韓国では現在、支援金を出し渋る程に国家債務が問題になっているのにも関わらず、なぜ、新たな外平債を発行して利子付きの借金を増やすのでしょうか?確かに金利が安く発行できたのは悪いことではありませんが、それでも借金であることには変わりませんし、利子のことを考えると、外平債は増やせば増やすほど韓国は損をするわけです。
これらの事を考えると韓国には、長期的な損失をもってしても、外貨を手に入れなければならない急を要する事情があるように見えてなりません。
1997年のアジア通貨危機の際にも、韓国は外貨準備高が十分であると発表していましたが実際は韓国国内の銀行に売っていたり、貸していたりして、銀行の不良債権を支えるために使われており、公表している外貨準備高が実際にはなかった、という過去があります。
今年の春にはアルゼンチンの外平債がデフォルトに陥りましたが、アルゼンチン政府の財務状況が苦境に立たされていることは周知の事実でしたので、投資家もデフォルトを視野に入れて投機的にアルゼンチン国債に投資していたこともありそこまで世界的な混乱には至りませんでした。
日本と韓国は経済的にも結びつきが強いですし、隣国である韓国のデフォルトは大ごとのように感じますが、恐らくほとんどの海外投資家達は韓国の債権はアルゼンチンと同等にみなし、投機的な取引の場にしか捉えていないと思われます。
日々乱高下するKOSPIの数値がそれを物語っていると言っていいでしょう。
ですから、ホン副首相の「対外健全性をはじめとする韓国経済のファンダメンタルズに対する海外の評価を再確認することができて嬉しい」という発言はお門違いもいいところなのです。
このタイミングで外平債を調達するあたり、かなり不穏な空気が漂っている韓国財政。
ホン副首相の必要以上にポジティブな発言は一種の「死亡フラグ」のように見えてなりません。
■この記事に対する反響
それでは、この記事に対する反響なのですが…「韓国経済の信用度が更に良くなった」「一生懸命努力したお蔭で信用が戻っている」「政府のお蔭で防疫はもちろん、経済も安定し始めているということか」といったように、以外と韓国国内ではホン副首相の言葉を真に受けて楽観的なコメントをしている人が多く、あまりの危機感の無さに、見ているこっちが不安になってきます。
一部では「確かに悪くはないが、この状況で債務を増やすのか?」と、国家債務が増えることを危惧する声もありますが、そういった不安を訴える声は少数派というのが現実なようです。
現在、銀行からの信用貸付が急増していることが問題になっていますが、家計債務も先進国トップクラスで、借金をすること自体に抵抗がないというのは、もはや国民性なのか、国民が国家の「借金したが利子が安く借りられました!」という宣言を賞賛しているのですから正気の沙汰ではありません。
それにしても、つい最近デフォルトを起こしたばかりなのに、政権の妙にポジティブな発言を、全く疑わないというのはどういうことなのでしょうか?ここまでコントロールしやすい国民性なら、文政権も当分安泰かもしれません。
以前からきな臭いと思っていた、「外貨準備高4000億ドル」ですが今回の件でより信用が失われましたね。
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韓国副首相がホルホルした驚きの内容!「 外貨を低利息で借りれた」に韓国国民も絶賛…外貨準備高が潤ってるのになぜ?【世界情勢】
ホンナムギ「外国為替平衡基金債券発行で韓国経済のファンダメンタルズの海外評価を再確認」