『韓国光復会会長の過激な愛国精神 「”ニセ保守”親日派は許さない」』
日本からの朝鮮独立運動にかかわった運動家、その子孫や遺族からなる左派系団体の光復会が、朝鮮戦争の英雄、ペク・ソニョプ氏の死をきっかけに、暴言を繰り返し、ペク氏に対してだけでなく、日米への批判も集めているようで、韓国国内で様々な意見が出ています。
金元雄 “韓国の保守は偽物…親日清算要求するのが本物”
李承晩元大統領と愛国歌を作曲したアン・イクテが、「親日行為」をしたと批判したキム・ウォヌン光復会会長が18日、「韓国で保守と名乗る人は日本の肩を持ち、米国の肩を持つが、これは “ニセ保守” だ」と批判した。
キム会長はこの日、キョンサンナムド議会大会議室で開かれた歴史招請講演で「民族主義を掲げ、親日清算を要求する光復会が “本当の保守” 」だと主張した。
それとともに「親日・民族反逆者を庇護するのが保守なら、売国奴・李完用が保守の元祖」とし「では李完用死亡日に未来統合党は追悼式を行わなければならない」と述べた。
また統合党が光復節記念演説を批判したことについて、「刺さる部分があって当然のことを言ったのに、激しく反発している」と指摘した。
米国に対しても「マッカーサー将軍(米軍政)が親日清算要求を公開的に黙殺した」、「親日派に要職を与えてこれを指摘する人は無条件に “アカ” に追いやった」と話した。
続いて「韓国は米国によって分断され、分断のために朝鮮戦争をしたため、戦争の構造的原因は米国にある」とし「米国と韓国は同盟国ではない」と批判した。
キム会長は「親日問題は民族の “腫瘍” であるため、これから破壊しなければならない」と力を込めて語った。
キム会長はこの日、国立墓地法 改正要求 建議案を決議するなど活動をしたキョンサンナムド議会のキム・ヨンジン、ソン・オソン、キム・ギョンヨン、ビン・ジテ議員に歴史正義実践政治家の選定碑を渡した。
国立墓地法改正案は、国立顕忠院に安置されている反民族の墓地を改葬することを骨子とする。
キム会長は先日の光復節記念演説で李承晩元大統領が反民族行為特別調査委員会を暴力的に解体し、親日派と結託したと批判した。
また、「アン・イクテが日本天皇の誕生日に君が代を献呈し、ブルガリア民謡を盗作して愛国歌を作曲した」と主張した。
【この記事に対する私の見解】
といったように、光復会会長のキム・ウォヌン氏による、各方面への罵詈雑言が激化しており、韓国国内でも大きな議論を巻き起こしています。
キム氏は先月亡くなった、朝鮮戦争の英雄であり、近代韓国の発展に寄与したペク・ソニョプ氏について「6・25初期、ペク・ソニョプ氏の第1師団は現れなかった。
それだけで死刑に値する」と述べた他、李承晩元大統領については「解放後、米国にへつらい米国に利益をもたらした人物」と主張し、「李承晩は親日派」「アン・イクテは民族反逆者」という過激発言をすることで、メディアに取り上げられることに気を良くしたのか、根拠もない暴言を繰り返しています。
キム氏は6・25戦争のタブドン戦闘について「米軍が全て砲撃し、敵を討って殺し、進軍したものだ」としペク氏の功績を「過度に美化された」と主張していますが当時のペク氏の功績は、米軍の方がむしろ高く評価しており、ペク氏が死去すると、前職現職の米軍首脳部が一斉に「心から慕うべき英雄」として哀悼の意を表したように、キム氏の発言は全くもって信憑性がないだけでなくペク氏が亡くなるやいなや、彼の功績を湾曲するようなデマを拡散していることに韓国国内から批判が集まっています。
キム氏の発言力がここまで大きくなった背景には、与党「共に民主党」が中心となって、日本に協力した“親日派”に分類される人物の墓を掘り起こし、国立墓地から移す法案制定の動きが関係しています。
キム氏はこの法案を推進している中心人物であり、すでに与党“共に民主党”の議員たちが発案しており、一部報道では国会議員の3分の2が賛成しているとも言われています。
韓国の左派勢力のこのような動きには、キム氏の過激発言に加え、行き過ぎた反日政策は韓国にとってなんのプラスにもならないとして、与党内でも、「議員たちが個別に出した法案」だと意見が分かれています。
最大野党“未来統合党”はこの国立墓地法の改定案に否定的な立場をとっており、政界でもユン・ミヒャン氏のスキャンダルなどにより、反日運動が以前より下火になりつつある上に、それより中国や北に対する嫌悪感が高まる中、暴走し始めた反日左派勢力をどのように扱っていくか、明確な方向性が決められていないようです。
一方で過激な反日発言を繰り返すキム氏の経歴についても、共和党の職員から始まり、40歳代前半までは全斗煥政権で要職を歴任するなど、右派と左派を都合よく渡り歩くダブルスタンダードぶりを指摘されている他、金日成氏や金正恩氏の擁護発言をするなど、キム氏こそ「愛国者」とは言えないような要素が次々と出て来ておりキム氏を左派系愛国者のトップに立たせることは、ユン氏の二の舞になるのではないかと、左派勢力からも不安の声があがっています。
勢いに乗るキム氏の暴走は、今後、文政権にどのような影響を与えていくのでしょうか?
■この記事に対する反響のポイント
・反中反北VS反日反米
・墓を掘り返すのはやり過ぎの声
・過激過ぎる愛国表現に戸惑い
それでは、この記事に対する反響なのですが…「光復節に日の丸を掲げて暴れることは保守ではない」や「親米、親日主義者はインチキ保守だ」といったように、韓国国内でも反日反米の左派勢力に対抗するかのように、日米とは融和的な態度をとる韓国の保守勢力に違和感を感じる声と、「まずは親北親中を清算しなければならない」と、日米に対する嫌悪感より、北と中国に媚びる左派勢力に対する嫌悪感を指摘する声に別れているようです。
韓国は小さな国ですから、当然どこかの国と連携を取らなければ豊かにはなれません。
そんな中で、長年の反日教育による価値観と、近年の北の挑発行為や危険な核開発、中国の経済圧迫や感染症証拠隠蔽疑惑、人権侵害などによる反中反北感情がぶつかりあい、政界でも国民の心を掴むにはどちらの路線で行くべきなのか、方向性が定まっていない状態が続いています。
過激な発言を繰り返し、強固な岩盤支持層を形成したいキム氏ですが、「光復会会長ではなく赤化統一会長」などの否定的な声も多く、この混乱の中、過激な言動が凶と出るか吉と出るか、注視して行く必要がありそうです。
【これに対する私の見解】
墓を掘り返すなど、正気の沙汰ではない法案に思えますが、それが本気で議論されているのですから、恐ろしい国ですね。
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