『米国の対中同盟に韓国の枠は無い?韓国政府が孤立を進めていく』
米国・インド・日本・オーストラリアが安保・経済の両面で関係を深めている中で、韓国が孤立しているのではないか、と不安を感じているようです。
気付くのが少し遅いように感じますが、ここから挽回できるような手が、韓国にあるのでしょうか?
顔色ばかり伺う韓国、米主導の安保同盟からまた外れる
米国がインド、日本、オーストラリアなど所謂「クワッド」(QUAD)諸国と、インド・太平洋地域での経済同盟である経済繁栄ネットワーク(EPN)に続き、安保同盟推進計画を具体化する中、韓国が排除される様相が濃くなっている。
米国の外交関係者の間では「韓国が米国の味方でないことは確かだ」という声まで聞かれる。
韓国が、米国と中国の顔色を伺い、外交戦略不在の中で曖昧性を維持していく場合、オバマ政権時代の環太平洋経済パートナー協定(TPP)に参加できなかった前例が繰り返される恐れがあると憂慮する声もある。
ブルームバーグ通信は1日、日本、オーストラリア、インドの3カ国通商相らがテレビ会議を開き、インド・太平洋地域内のサプライチェーン強化に合意したと報じた。
3国長官は年末までに具体的な協力策をまとめ、ASEAN諸国にも参加を要請することにした。
米国は米中対立局面でQUAD諸国を中心にインド・太平洋地域で中国牽制を加速化させている。
QUAD通商相のインド・太平洋地域での協力強化は、中国を牽制するための経済同盟の性格を帯びているという観測が出ている背景だ。
これは先月31日、スティーブン・ビーガン米国務副長官が米インド戦略的パートナーシップフォーラムのテレビ対談で述べた発言と軌を一にする。
ビーガン副長官は「インド・太平洋地域のQUAD国家間でNATO(北大西洋条約機構)のような強力な安保多者構造を作る必要がある」と述べた。
QUAD諸国を中心に中国を牽制するための安保・経済を含めた包括的な同盟を構想しているわけだ。
韓国は、米国が主導するこのような論議から排除されているという観測が流れている。
外交当局は米国が主張しているEPNや安保機構などと関連し、具体的なアイデアを提示しておらず、これにより韓米間の具体的な議論もないという立場だ。
アサン政策研究院のジェームズ・キム米国研究センター長は「オバマ政権時代、韓国政府はTPP議論に手をこまねき、妥結後に参加しようとしたが、結局、排除された前例が繰り返される可能性がある」と述べた。
一方、チェ・ジョンゴン外交部第1次官は2日午前、ビーガン副長官との電話通話で「韓米間の懸案に対しても安定的に扱っていくよう、透明な疎通を続けよう」と述べたと外交部が明らかにした。
【この記事に対する私の見解】
中国は近年、日本における尖閣諸島への侵犯や、インドとの国境紛争など、地政学的な野心を露骨に見せています。
こうした問題に対応する為の、外交的取り組みがクワッドです。
これを提唱し、実施に大きく貢献したのは日本の安倍首相ですが、辞任表明した瞬間に韓国がこうした話題を持ち出すのは、少し姑息な感じがしますね。
今なら入れてもらえると思ったのでしょうか。
記事でも韓国がこうした動きから排除されているのでは?と伝えていますが、そもそもこの中に加わって何がしたいのかがわかりません。
韓国は中国に対して経済的に強く依存しています。
そんな韓国がこの枠組みの中に入っても、中国に対して何も言えない事は明らかです。
むしろ中国から圧力を加えられた場合、足を引っ張る存在になりかねません。
TPPに参加できなかった前例を挙げて、加わるべきだと言いたいようですが、この枠組みを作った本来の趣旨は、インド・太平洋地域の安保機構です。
ハッキリ言って自国のステータス目当てで入ってこられても困るのです。
米国は今後、この枠組みを拡大してNATOやEUのような強固な多国間の構造を目指す方針です。
しかし韓国は最近、その候補となる国と外交上の問題を立て続けに犯しています。
ニュージランド外交官のセクハラ問題では、康長官が謝罪拒否をして激しい非難を浴びました。
更に康長官は、感染症拡大を受けて入国制限措置を受けたベトナムに対して、「防疫能力がない国」と上から目線で暴言を吐いています。
こんな人間が外交のトップである韓国を枠組みに迎え入れようとは、誰も考えないでしょう。
実際クアッドの4国に加えて韓国、ベトナム、ニュージーランドを追加した7カ国で「クアッドプラス」に拡大するという構想がありましたが、ビーガン副長官はこれが早期に実現する事は無いとの見方を示しました。
記事は最後に「韓米間の懸案に対しても安定的に扱っていく」という外交部の言葉で米国との関係を重視するようなポーズを取っていますが、これも実際やっている事とは正反対です。
先日グアムで行われた日米韓防衛相会議では韓国国防部長官が欠席しました。
これについて様々な見苦しい言い訳をしていますが、北や中国への配慮である事は明らかです。
そもそも米国は中国に対して強固な日米韓協力をアピールするのが狙いなのですから、不参加の時点で外交上の失敗でしょう。
韓国外交部は8月の政策調整会議で、米中のどちら側にも付かず、あいまいな政策を維持する方針を再確認しました。
コウモリ外交を続けて両者からうまい汁を吸うつもりなのでしょうが、それがとっくに見透かされている事には気づいていないのでしょうか?
■この記事に対する反響
それでは、この記事に対する反響なのですが…「安保だけ考えて生きていけますか?中国と敵対して、私たちが生きていけますか?」「米国が信じられないし選挙もあるので急ぐ必要はない」など、中国寄りの意見や、米国は信用できないとする意見もありますが、「韓国外交部はこのような状態になるまで何をしていたのか?」といった、文政権の動きを批判する意見が一番多く見られます。
実際このまま、米国との距離を広げていくとレッドチーム一直線ですから、脱中国を望む国民からは批判が出るのも当然でしょう。
また「文在寅外交は、中国には礼儀正しく、北にへつらい、日本に怒り、米国は無視」といったような、現韓国政府の外交スタイルを問題視されていますが、このコウモリスタイルは、小さな韓国にしてみれば止むを得ないのかもしれません。
しかし、せめてその事を同盟国の米国には、丁寧に説明する必要があります。
そうした外交努力もせずに会議を欠席し、その理由に嘘をつくようでは到底信用されず、今後クワッドに参加など考えられません。
「私たちの子どもは独裁国家に住まなければならなくなる」というコメントがありましたが、現実のものとならないように祈るばかりです。
すでに米国との距離が離れていると、マスコミや国民は感じているようですが、肝心の政府がその事を全く自覚していないのは滑稽ですね。
続きは動画で…