https://youtu.be/Ind8Y3NlqFk
『トランプ大統領が選挙に向けて「米韓貿易交渉は酷かった」と発言!』
トランプ大統領が27日の共和党大統領選候補受諾演説で「米韓貿易交渉は酷かった」と述べ、前回2012年の民主党が行った米韓貿易交渉を批判しました。
このトランプ大統領の発言から米韓外交の現在の立ち位置を探ります。
トランプ「米韓貿易交渉は酷かったが、私が裏返した」
ドナルド・トランプ米大統領が、共和党全国大会最終日の27日、ホワイトハウスで行われた大統領選候補受諾(じゅだく)演説で、先に民主党政権が締結した韓米自由貿易協定(FTA)を「ひどい交渉」と非難し、ジョー・バイデン民主党大統領選候補を攻撃した。
彼はこの日、ホワイトハウスで70分間行った演説で、感染症の対応について「第2次世界大戦後最大の国家的(医療機器)の動員を進めた。
今年中にワクチンを開発するだろう」と強調した。
数百万の雇用創出と減税、南部国境地域の障壁の建設、エネルギー自立を実現し、イスラム国家(ISIS)撃退など中東政策の成果なども記載した。
北大西洋条約機構(NATO)が1300億ドルの防衛費をより分担することにしたことを代表的外交安保成果として挙げながら、「海外の国が国を利用して食べるように放置する職業政治家を見て、ただ傍観することができなくて、4年前に出馬した」と声を高めた。
中国に対しては「中国は米国の働き口を奪い続け、米国を脅かしながら強盗を働いた」などの表現も浴びせた。
彼は続いて「バイデンは、酷い韓国との貿易交渉を支持した」とし「韓国から多くの雇用を奪われる合意を、私が裏返し、まともにした」と主張した。
また「バイデンは、彼の経歴の全てを我々の歴史を間違った方向に導く為に使った」とし「彼は米国の精神救助者ではなく、偉大な米国の駆逐艦になるだろう」と主張した。
ホワイトハウスの芝生に集まった1500人の聴衆は、概して、マスクをせずそのまま「USA」「4年以上!」を叫んで歓呼し、起立拍手をしながら雰囲気を盛り上げた。
民主党はこの日、忙しく走り回っているバイデン候補のダイナミックな姿を盛り込んだTV広告で対抗した。
カーモルラハリス副大統領候補は、トランプ大統領の感染症対応について「在任中で最も困難な課題に対抗して立ち上がるどころか怖がって凍りついた」とし「国民保護という大統領の基本(責務)から失敗した」と述べた。
【この記事に対する私の見解】
トランプ大統領が27日の演説で「米韓貿易交渉は酷かった」と述べ、更に「韓国から多くの雇用を奪われる合意を私が見直させた」と発言しました。
これはオバマ大統領・バイデン副大統領の民主党政権が締結した前回の米韓自由貿易協定(FTA)を、トランプ大統領が11月の大統領選挙に向けて、痛烈に批判した発言ということは誰でも解ります。
そして、2012年に民主党政権が締結し発効した前回の米韓自由貿易協定により、2017年の米国の対韓貿易赤字は229億ドルと、2011年比で7割増えたとトランプ大統領は強調しました。
その為、トランプ大統領が文大統領と交渉した2018年の米韓自由貿易協定においては、米国基準のまま韓国で販売できる米国車の枠を倍増することや、韓国製ピックアップトラックの関税撤廃時期を2021年から41年に延長することで合意しました。
また、韓国がウォンの通貨安誘導を封じる為替条項を盛ることになりました。
その過程でトランプ大統領は「南北朝鮮の境界には3万2千人の米兵がいる。
どうなるか見てみよう」、と発言しFTA交渉と安全保障を絡めて韓国に圧力をかけました。
この様なトランプ大統領の交渉態度を見る限り同盟国同士の交渉とは程遠いイメージで、もはや、トランプ大統領が文政権の韓国を、平等とは見ていないことが感じられます。
ここ3年の文政権の外交姿勢を見る限り、韓国が中国や北のレッドグループに歩み寄り、日米韓の自由主義同盟から離れつつあることは明確です。
それでは、一般の韓国の人々は米国をどの様に見ているのでしょうか?やはり、朝鮮戦争で南部のプサンの手前まで北と中国に攻められていた韓国を救ったのは米国ですから、その意味で中高年の一定の割合の人々は米国支持です。
一方で、同様の理由で韓国を攻めた中国に対して敵意を持ち続ける人も少なくありません。
従って、文大統領の現在の支持率と残り2年の任期ということを考えると、このまま韓国が日米韓の自由主義同盟に留まるのか、或いは中国や北のレッドグループ入りするのか、態度をハッキリさせることを迫られるタイミングが近付きつつあると言えます。
何故なら、米国と中国の対立は貿易問題から人権問題・安全保障問題にエスカレートしており、トランプ大統領が「中国は米国の働き口を奪い続け米国を脅かしながら強盗を働いた」と言う様に、場合によっては南シナ海で中国が暗礁を埋め立てて建設している人工島辺りで、米国と中国の軍事衝突が起きるかもしれません。
実際、中国からはミサイルを発射して米国に牽制を行っていました。
また、韓国に対しては、北や中国と米国の間を行ったり来たりする、優柔不断な立ち位置を懸念して、本来なら韓国も参加するはずだった、グアムで行う、北についての国防長官会談から外されています。
つまり、これまでの文政権が行ってきた「米国と中国の間で良いとこ取りしよう」と言う様な、安易な外交は通用しなくなったのです。
■この記事に対する反響のポイント
・米国に対する意見は文政権
支持不支持で分かれている
・文政権の米中選択のリミット間近
それでは、この記事に対する反響なのですが…トランプ大統領の「米韓貿易交渉は酷かった」との発言に対して、「狂ったトランプ」「目的のためなら何でもする、ハリウッドの悪役だ」「自分の運転する米国が一番正しいと信じ切っているようだ」「こんな奴が大統領なのが米国だ」などといった意見が見られます。
一方で「次期大統領は必ずトランプに成ります様に」との意見も寄せられています。
つまり、文大統領の支持率が4割・否定率も4割前後を推移する様に、韓国内の米国に対する評価や期待値も、同じように割れています。
この傾向は文政権の3年間でますます強まっており韓国内の分断が起きているとも言える状態です。
韓国の国民が米国中心の自由主義陣営に残ることを望んでいるのか、中国や北のレッドグループ入りを望んでいるのか最終的にどちらを選択するのかを、見極めなければならない時期が近付いています。
今後も米国と中国の覇権争いが様々な分野で加熱することが予想される中で、米中間で優柔不断な動きを見せる文政権は韓国の国益を損なっています。
続きは動画で…