『韓国の生命線サムスンが失速半導体時価総額3位に墜落』
グローバル半導体時価総額ランキングで1位の座を台湾TSMCに譲ってしまったサムスン、今度は米国NVIDIAにも抜かれてしまい3位に後退してしまいました。
サムスン電子が株式時価総額ランキングで後退した要因と政治的な背景を探ります。
サムスン電子、半導体時価総額3位に墜落… NVIDIAにも押された
サムスン電子が米GPU企業のNVIDIAに抜かれ、グローバル半導体時価総額で3位に順位を下げた。
グローバル半導体企業の時価総額が18日に発表されたところによると、時価総額で時価総額358兆ウォンのNVIDIAがサムスン電子を押し、世界2位に浮上した。
サムスン電子は年明け比株価は6%上昇に止まったが、NVIDIAは同期間、104%も高騰した。
世界的な半導体市場で1位だったサムスン電子は、今年7月に台湾の委託生産企業(ファウンドリー)TSMCに抜かれて1位を奪われたが、わずか1カ月で売り上げ規模がサムスン電子の15分の1にすぎない半導体設計専門企業のNVIDIAに2位の座まで明け渡した。
NVIDIAの今年第1四半期の売上は30億8000万ドルで、サムスン電子の今年第1四半期の売上55兆3000億ウォンのわずか15分の1だ。
1-3月期のサムスン電子の営業利益は6兆5000億ウォンで、営業利益だけでも同期間のNVIDIAの2倍だ。
NVIDIAはGPUつまりグラフィック処理装置専門で、生産はすべて台湾TSMCなどファウンドリーに外注し、GPUの設計と関連サービスの開発に集中する「ファブレス」企業だ。
サムスン電子は昨年のメモリ半導体シェアで世界1位、ファウンドリーシェアで世界2位、イメージセンサーで世界2位、スマートフォン·高性能ディスプレイ·テレビで世界1位となり、モバイル機器の頭脳に当たるAP(アプリケーションプロセッサー)まで独自設計する総合半導体·家電企業だ。
それでも売上·営業利益いずれもサムスン電子とは比べ物にならないほど小さなNVIDIAがグローバル資本市場の企業価値評価(時価総額)でサムスン電子を上回ったのだ。
NVIDIAのGPUは当初ゲーム用に作られたが、演算能力の高いGPUをデータセンターに転用し、市場に食い込んでいる。
特に、感染症事態で非対面ビジネスが急成長し、アマゾンやマイクロソフトなどクラウドサービスの大手企業によるデータセンター投資が爆発したが、そのため、NVIDIAは大きな利益を得た。
この市場は伝統的な強者インテルが最も高いシェアを占めているが、最近、NVIDIAが猛烈に追い上げている。
コンピューティングパワーやAIの能力を急激に引き上げようとするとき、コンピューター頭脳の基本であるCPUよりGPUを活用する方がはるかに有利になっているからだ。
また、自律走行の具現のためには人工知能(AI)が欠かせないが、これを具現する中核技術であるディープラーニングでNVIDIAのGPUが脚光を浴びている。
GPUが中心的な役割を果たしているイメージ分野のディープラーニングが急激に発展し、自動車の自動運転分野でエンビディアが活躍できる基盤が急激に膨らんだ。
このため、自律走行分野が成長すればするほど、NVIDIAに有利だという分析も出ている。
NVIDIAは今年6月、メルセデスベンツと共同で自動運転コンピューティングアーキテクチャを共同開発し、これを搭載した車を2024年から量産すると発表した。
ベンツの新車は、NVIDIAが構想する自律走行プラットホームを活用する一種のリファレンスカーの役割をする見通しだ。
ベンツとの共同開発が成功した場合、NVIDIAが自律走行技術市場を先導する可能性も共に高まる可能性がある。
【この記事に対する私の見解】
まず、勘違いしてはいけないのが、サムスン電子の売上が世界3位に後退した訳ではなく、グローバル半導体企業の株式時価総額ランキングで3位に後退したのです。
世の中には株式は博打の世界で評価するに値しないと考える人も多い様ですが、現在のグローバル市場経済においては、株式時価総額ランキングは最も注目される指標の1つです。
中長期的に見ると株価の先見性は的確に企業の将来を予想することが多くなっているからです。
特に、最先端分野であるデータセンターで使用されているGPUやAIは、世界のグローバル半導体企業が激烈な競争を繰り広げる世界です。
つまり、株式時価総額ランキングでサムスンを抜いて米国NVIDIAが2位に入ったということは、GPUの開発競争で売上がサムスン電子の15分の1ほどに過ぎないNVIDIAが、将来的に市場を席巻することを株式市場が予見しているのです。
通常、株価の先見性は半年~2年程と考えられていますので2年で売上を抜くのは無理としても、利益で米国NVIDIAがサムスンを追い抜くと株式市場は予見していることになります。
それでは、サムスンの株価がどうしてこの様に伸び悩んでいるのでしょうか?そこには「財閥改革」を掲げる文政権の姿が見え隠れします。
6月にサムスンのイ副会長に対しグループ会社の不正会計疑惑容疑がかけられ、逮捕状が請求されましたが、ソウル中央地裁は逮捕状の請求を棄却しました。
また、イ副会長に対し朴槿恵前大統領側への贈賄(ぞうわい)事件の執行猶予付きの判決が破棄され、現在、高裁で審理中となっています。
とりあえず窮地は脱したとはいえ、現在のイ副会長は、政府の圧力次第ではいつ逮捕されてもおかしくない状況に立たされています。
6月の逮捕状請求の際も、もし拘束されることになった場合、サムスンの経営にとてつもない影響が出るだろうといわれていました。
この不安定な現状がサムスン電子の株価に影響を与えているのではないでしょうか。
そこに米中対立の激化から、台湾と米国がタッグを組むことになった事や、ファーウェイを排除しようという動きも重なり、追い打ちをかけたのでしょう。
更に不幸なことに、経済音痴と言われている文大統領の存在もあります。
企業の成長の源泉はライバル企業との競争から生まれることを、社会派弁護士出身の文大統領は理解していない様ですし理解しようとも思っていない感じです。
サムスン電子のライバル企業の国々では減税や研究開発費の助成を通じて成長を支援していますが、韓国では「財閥改革」の名の下にサムスン電子に標的を定め、事実上の「国有化」からゆくゆくは「社会主義化」をもくろんでいるとしか見えません。
このような不安定な足場から、サムスンが失速しているのではないでしょうか。
それでは、この記事に対する反響をポッチー君に教えてもらいましょう。
■この記事に対する反響のポイント
・政府のサムスン叩きを懸念
・サムスンだけが希望
・脱韓国をするべき
アシスタントのポッチーです!それでは、この記事に対する反響なのですが…「これは全部無能な政府のせいだ」「サムスンの最大の敵は韓国政府」「政府はサムソン殺しプロジェクトを進めている」といったように、あちらの国民の間では、自分たちの最後の希望と言えるサムスンに対して、援助や支援をしないどころか、潰そうとしている様に見える政府に不満が溢れています。
そういった流れからか、「サムスンは国外に逃げ出すべき」や「サムスンが米国企業なら今の10倍は上がったはず」などの意見も見られます。
国民と政府のサムスンに対する考えのズレが、かなり大きいようですね。
【これに対する私の見解】
ポッチー君ありがとうございました。
サムスンがNVIDIAに抜かれて3位に後退した報道に対し、あちらの国民も危機感をあらわにしている様子が伺えます。
韓国の状況はサムスンを見ればわかるといわれるほどに、韓国経済においてサムスンが占めている割合が大きいです。
そんな企業を「財閥改革」が主要政策とはいえ、自国の生命線と言えるサムスン電子を、これほど冷遇する文政権が理解できないといった様子です。
「サムスンの最大の敵は韓国政府」この言葉が示すように、常識的な判断を超えた政策が行われるのが左派政権の怖さかもしれません。
しかし、「サムスンが海外にあれば…」という意見ですが、特にオンリーワンの技術を持っているわけではないサムスンでは、埋もれてしまって、逆にここまで大きくなっていなかったのではないでしょうか?
韓国国内の状況に、世界の状況、全てがサムスンにとって逆風となっているように見えます。
続きは動画で…
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