『注目を集める中国堤防を爆破、しかし韓国国民が心配なのは…』
未曽有の集中豪雨が続き、中国各地で洪水の被害が広がりました。
そんな中で中国政府は、堤防を爆破して周辺地域を切り捨てる決断をします。
このニュースは韓国でも注目は集めますが、あちらの国民が真に気にしている事とは?
中国、最悪の洪水で安徽省のダム爆破…世界最大の水力発電ダムも最高水位に近付く
まずは、中央日報より中国洪水の様子…
中国南部地方で1カ月以上にわたり豪雨が続き洪水が発生している中、アンキ省当局が増えた水を放流するための措置としてダムを爆破した。
AP通信は19日、中国国営CCTVの報道を伝えながらアンキ省のジョ河のダムが爆発物により破壊され、水位が70センチメートル以上下がると予想されると説明した。
現在中国では433の河川で警戒水位を超える洪水が発生している。
このうち33カ所は過去最高水位を記録した。
今回の集中豪雨による洪水と山崩れにより3400万人の被災者が発生し、少なくとも140人が死亡・行方不明となっている。
一方、世界最大の水力発電ダムである三峡ダムの水位も最高水位に近付いており、中国当局が鋭意注視している。
中国「苦渋の策」、大都市の洪水を防ぐため上流の堤防を爆破
続いて東亜日報より、堤防爆破の状況について…
中国南部地域に1ヵ月半以上豪雨が続き、アンキ省当局が増水した河川の水位を下げるための苦肉の策として堤防を爆破した。
下流の被害を防ぐために住民が少なく大半が農耕地の上流地域の堤防を爆破したのだ。
世界最大の水力発電ダムである三峡ダムも最高の水位に迫っており、危機感が強まっている。
20日、中国メディア「澎湃」などによると、アンキ省当局は19日未明、ジョ河の堤防2ヵ所を爆破した。
増えた水を放流するために堤防を爆破したのは、1998年の最悪の大洪水の時に使われた極端な措置だと、AP通信は伝えた。
ジョ河は、揚子江とも呼ばれる長江の支流で、アンキ省とコウソ省が管轄する9県を流れる。
総長は約270キロ。
人口約840万人のナンキン市と500万人のコウヒ市を流れる。
澎湃は、「ジョ河の水位が17、18日の2日間で3メートル以上上昇し、緊急事態が発生した」と伝えた。
この河川の水が下流のダムに到達することになれば、ダムの水位が限界値を越え、周辺都市が最悪の洪水被害を受ける状況になる。
実際、19日未明、ジョ河下流のダムの水位は14.33メートルで史上最高水位の14.39メートル直前まで上昇し、限界水位の15.3メートルに迫った。
アンキ省当局は、ジョ河の下流にある大都市の被害を防ぐために、上流地域の堤防を爆破した。
河川の水が近隣の農耕地や湿地に流れ、水位は70センチ以上下がった。
しかし、爆破された堤防付近の住民の被害は避けられない。
被害規模はまだ正確に分かっていないが、ジョ河が流れる9県のうち2県が今回の爆破で被害を受けたという。
中国政府は、「堤防を爆破する前に被害予想地域の住民は避難した」とし、「被害を受けたすべての住民に補償する」と明らかにした。
世界最大水力発電ダムである三峡ダムに対する不安も大きくなっている。
【この記事に対する私の見解】
中国では6月の梅雨以降今に至るまで、南部・南西部で大雨と集中豪雨が続いています。
洪水による被災者は3000万人を軽く超え、200万人以上の人々が緊急避難をしていますが、この件に関して韓国の関心は非常に高いようです。
それはちょうど2年前、韓国が施工したラオスダム決壊を思い出すからなのかもしれません。
記事の通り、アンキ省の堤防2ヵ所を爆破したと報道されましたが、これは上流にある農村や中小都市は水没してでも、中流・下流にある大都市を守るという中国の苦肉の策と言えます。
しかし結局中流にある武漢の街はすでに水没していますし、湖南省や南京・上海といった大都市でも警戒水位を超え、焼け石に水といった状況です。
こうした中で特に警戒されているのは、世界最大の水力発電ダムである三峡ダムが崩壊の危機にあるという点でしょう。
国家の威信をかけて建設されたダムですが、当初から問題点は多く指摘されていました。
広大な貯水池のため140万人もの人々が強制的に移住させられ、多くの歴史的な遺跡や文化財も失われました。
工業排水・生活排水が直接流れ込んだ為、水質汚染も深刻です。
そもそもダム建設で最も重要なのは治水効果ですが、その点も怪しいものとなっています。
手抜き工事が横行してがけ崩れや地滑りが頻発、以前にも取り上げましたが、堤防自体にも1万箇所を超える亀裂が見つかりました。
このように曰く付きの三峡ダムが今回の記録的な長雨の中で果たして大丈夫なのか。
住民の不安が高まるのも、もっともな事と言えるでしょう。
現在も26の省で洪水が発生し被害が増え続けていますが、もし三峡ダムが崩壊した場合、被害はこの程度では済まないと思われます。
ダムの下流は中国で最も都市と人口が多い地域ですので、少なくとも被災者は4億人以上、最悪の場合中国が崩壊するまで予想されています。
解決方法は雨が止むのを待つ以外になく、非常に危機的な状況です。
そのような状況の中国を、日本よりも繋がりの深い韓国は注目しています。
しかし、中国がどうなるのかはもちろん気になるようですが、それよりも危惧している事が韓国国民にはあるようですね。
それでは、この記事に対する反響をポッチー君に教えてもらいましょう。
■この記事に対する反響のポイント
・中国より文大統領の動向が心配
・中国の状況は自業自得
・新たな感染症を懸念
アシスタントのポッチーです!それでは、この記事に対する反響なのですが…
あちらの国民の間では「文大統領が税金で支援をしそう」など、中国に対して、余裕のない韓国がアピールをするのではないかという声が見られます。
「自国より中国を優先しそう」と、過去に中国に忖度した記憶が抜けていないようです。
また、現在の中国の様子については「利益のための手抜き工事」といったように、これまでの行ないのせいだという雰囲気が、全体的に見て取れます。
そして、この件が落ち着いた後に、新たな感染症を心配する声もあります。
【これに対する私の見解】
ポッチー君ありがとうございました。
ということで、全体的に中国に対して厳しい意見が多いようです。
しかし、中でも一番目についたのは、文大統領の動向を懸念する意見です。
確かに、自国の経済状態が最悪の中で、それを無視してまで中国に支援する、実際に今まで親中路線を通してきた文大統領ですから、可能性は十分あると言えます。
しかし、そもそも、まだ支援を要請されたわけでもないのに、勝手にそれを想像して腹を立てるというのも、いかがなものでしょう。
それ以外の中国に対する反応を見ていても中々に辛辣で、韓国にとって中国は、輸出額・輸入額共に1位であり、
経済的にも非常に大きな影響を受ける相手ですが、そうした相手に対する配慮は全くないのでしょうか。
今まさに危機的な状況に陥っている現場の避難民の方に対しての心配や同情の声が少ない事には、少し恐ろしさを感じてしまいます。
また、「手抜き工事なんだから自業自得である」という意見ですが、完全にブーメランとなっていますよね…思わず目を疑ってしまいました。
わずか2年前、手抜き工事によってインドネシアで発生したラオスダム決壊は、いったいどこの国が施工したのか、忘れたのでしょうか。
これもまたお国柄、と言ってしまえばそれまでかもしれませんね。
といったように、韓国に芽生えている脱中国の思いはかなり強いようです。
文大統領は中国を捨てきれずにいるようですが、国民の心は離れているようです。
中国における未曽有の大災害は、決して日本も他人ごとではありません。
色んな思いもありますが、とりあえずは早く落ち着いてほしいものですね。
続きは動画で…
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