『韓国市長選にて国土大改造!無茶苦茶な公約が飛び交う』
4月7日のソウル・釜山市長補欠選挙を控え、与野党ともにバラマキ公約を唱えています。
しかし文政権の任期は1年弱しか残っておらず、実現の可能性は皆無と言えます。
政治家のこう言った姿勢には、当選できれば何を言ってもよいという考えが垣間見えます。
[社説]「国土大改造」水準の荒唐無稽な公約が飛び交う任期1年の補選
4月7日のソウル・釜山(プサン)市長補欠選挙を控え、膨大な資金がかかる荒唐無稽な開発公約やばらまき公約を乱発している。
約1年3カ月間の残り任期を終える市長選挙の予選段階から国土改造水準の公約まで出ている。
ソウルの場合、「江辺北路(カンビョン)とオリンピック大路の3分の1を人工大地で覆って公共住宅を建設する」(共に民主党のウ・サンホ予備候補)「ソウルを21の多核都市、21分のコンパクト都市に再編する。
垂直庭園を作る」(民主党のパク・ヨンソン予備候補)などの公約をめぐり、実現可能性と経済的妥当性について議論が続いている。
「5年間74万6000戸を供給する」(国民の党のアン・チョルス予備候補)、「5年間36万戸を供給する」(国民の力のオ・セフン予備候補)という野党候補たちの住宅供給案も、目標値が違うだけで、どの土地にどのように建設するというのか、具体性が落ちる。
こうした中、「国民の力」のチョ・ウンヒ候補がパク・ヨンソン候補の多核都市公約と「京釜(キョンブ)高速道路ソウル区間の地下化」公約はもともと自分のアイディアだと主張し、パク候補側は「概念が違う」と一蹴するなど、盗作論争が起こった。
ばら撒き公約を巡る競争も激しい。
「ソウルで結婚出産時に最大1億1700万ウォンの補助金を支給する」(国民の力のナ・ギョンウォン予備候補)という公約が代表的だ。
ナ候補を攻撃した別の候補も、政府支援とは別に小商工人災害支援金の一括支給、孫ケア手当などの現金性福祉公約を次々と出している。
釜山では、地域経済の回復を狙った党本部レベルの大規模な開発公約競争が盛んだ。
民主党は、加徳島(カドクド)新空港を不可逆的国策事業にすると明らかにし、国民の力は、加徳島新空港の賛成に韓日海底トンネルの推進を公言した状態だ。
個別候補のレベルでも実現可能性が担保されていない公約が多数登場した。
今回選出された自治体首長が、たとえ来年6月の地方選挙で再当選したとしても、これらの公約は、1年の予算がそれぞれ40兆ウォンと12兆ウォン程度のソウル市と釜山市のレベルでは解決できないものが多い。
ソウルと釜山市民の開発利益や各種支援金に対する期待だけを膨らませる公算が大きいという。
有権者は、このような公約は瞬間的な認知度と支持度を高め、予備選挙で有利な位置を占めようとする選挙戦術に過ぎないという点を認識してこそ、正しい自治体首長を選ぶことができる。
【これに対する私の見解】
それでは 記事を読んだ僕の感想ですが記事によると、4月7日のソウル・釜山市長補欠選挙を控え、与野党ともにバラマキ公約を唱えていますが、何と任期は1年強です。
市長選挙に補欠選挙と言うのは日本ではありませんが、韓国では全国同時地方選挙で、全ての地方選挙を一度に済ませるという制度になっており、それ故、ソウル市と釜山市に1年強という短い任期の市長が誕生することになります。
今回の選挙は文政権に対する中間査定という見方もありますが、僕には1年後に待ち構える全国同時地方選挙への伏線にも見えます。
市長選挙においては現職が優位というのは、どこの国の政界でも常であり、与野党共に制すれば一年後の選挙も有利になるのは確実だからです。
また翌年3月には大統領選挙も控えていることから、両方を同時にやって費用を削減しようという動きもあります。
もしそうなった場合、大統領選挙においてもその優位性が生まれることになるので、両選挙結果が大きなファクターとなるのは確実です。
さてソウル市長選挙に関してですが、保革問わず揃いも揃って公共住宅の建設ばかりに言及しています。
と言うのも文大統領はソウルの住宅問題の解決を選挙公約に掲げていましたが、皆さんもご存じの通り、結果はお粗末なものになったからです。
文大統領は不動産投機によって儲けている富裕層を敵視し、不動産関係の税金を大幅に上げましたが、それによりマンションの価格が52パーセント上昇し、庶民が家を持つことが出来なくなりました。
需要と供給で調節される価格を無理な規制で抑え込んだ場合、かえって上昇するということは少し考えれば分かりそうなことです。
にもかかわらず何度も抑え込もうとしていたあたり、文大統領には基礎的な経済学の知識が欠如しているとしか思えません。
一方、釜山市長選では国民の力が日韓トンネルと建設を公約に掲げたことが記憶に新しいですが、与野党共に金海(キメ)国際空港の過密に対して加徳島(カドクド)空港の建設に関しては賛成しており、このまま既成事実として成立するような印象を受けます。
しかしフランス企業の調査によると、金海(キメ)空港拡張には約3900億円の費用で済むのに対し、加徳島(カドクド)空港を新設する場合は約1兆円が必要だと試算されるなど明らかに経済性において劣っています。
経済性において2倍以上ある案なんてものは普通は却下されそうですが、地元への利益誘導の言い訳に、明らかに非効率な空港建設を推し進めるあたり、当選できれば何を言ってもよいという考えが垣間見えます。
■この記事に対する反響
それでは、この記事に対する反響なのですが…韓国では「不祥事で辞任した場合は後継候補を立てないという規定があるが、セクハラはやっていないという見解で後継候補を立てるという荒業を使ったからね、セクハラの追及が怖くて極端な選択したのにね」というように、身内の不祥事で選挙が起きたのにも関わらず、厚顔無恥にも候補者を立てる共に民主党に呆れ、批判する声が上がっています。
ここで選挙に負けたら完全にレームダック化が始まるということもあり、文大統領のなりふり構わない姿勢が窺えます。
一方日本では「どちらが勝っても五十歩百歩、韓国は所詮変われない」「どちらにしても、この国の選挙で誰が選ばれようが関係のない事なので、わざわざ日本国内で騒ぐことではないと思います」などというように、誰が当選しても韓国は変わらないという声が上がっています。
確かに政策などを見ても、パッケージが少し違うだけで本質的にはバラマキと公共事業であり、ポピュリストしか立候補していないとも捉えられます。
そのことは稀代のポピュリストである文大統領にとって有利に作用するといえますが、もし補選で敗北した日にはその神通力も地に落ちるでしょう。
別に誰がどうなろうとも日本の知ったことではありませんが文大統領には断交まで頑張ってほしいです。
続きは動画で…