『韓国輸出が危機的状況に!加速するウォン高の影響』
一時期はウォンの暴落に苦しんだ韓国ですが、最近ではウォン高が悩みの種となっています。
乱高下するウォンに振り回される韓国経済界、特に大黒柱である財閥企業はウォン高による輸出への影響で、深刻な打撃を受けることになりそうです。
「1100ウォンを割るか」輸出企業、為替レートの恐怖まで
10-12月期に入ってから急激なウォン高が続き、企業は輸出物流大混乱との二重苦に悩まされている。
果敢な景気浮揚策を公約したバイデン米民主党 大統領選 候補が勝利したことで、ウォン高ドル安が進むとの観測が出ている。
企業は1ドル1100ウォン台を割った場合、非常シナリオを稼動する計画だ。
6日のソウル外国為替市場でウォン・ドル相場は前日より7ウォン80銭下がった1120ウォン40銭で取引を終えた。
終値基準で年最高値を更新し、昨年2月27日(1119ウォン10銭)以来約1年9カ月ぶりの最高値である。
市場ではバイデン候補が勝利したことで、ウォン相場が1100ウォン台を割り込む可能性もあるという観測が流れている。
ウォン高は、輸出企業の業績を蝕む。
価格競争力が落ち、収益性が悪化するためだ。
現代経済研究院はウォン・ドルレートが1%下落すれば輸出総額は0.51%減少すると分析した。
世界市場で日本やドイツとの競争の激しい自動車業界は、ウォン高を敏感に受け止めている。
ウォン安によって1000億-2000億ウォンの四半期別営業利益を上げてきた現代自動車は、このままではこれからの四半期で利益分を返納しなければならない状況だ。
現代自は1100ウォンを下回った2018年上半期の営業利益が前年同期比37.1%減となった。
自動車業界の関係者は「ウォン・ドルレートが1100ウォンを下回る場合、企業別に非常シナリオを稼動しなければならないだろう」と話した。
7-9月期に記録的な営業利益を収めたサムスン電子とLG電子も、10-12月期のウォン高による業績悪化は避けられない見通しだ。
輸入原材料の割合が高い石油化学や鉄鋼も同様、一部は恩恵を受けるものの、輸出物量の減少は避けられない。
【この記事に対する私の見解】
といったように、今度は韓国はウォン高に頭を抱えているようです。
トランプ政権はパンデミックの影響もあり、低迷が続いている米国国内の製造業を救済するために、ドル安政策を推し進めていました。
米連邦準備制度理事会は2023年までゼロ金利を維持すると宣言し、政策金利も1ポイント引き下げるなど、米国はドル安に突き進んでいます。
この傾向はバイデン氏が政権を引き継いでも続くことが予想されています。
バイデン氏は財政拡大公約を掲げている他、低金利政策も評価しています。
トランプ政権が掲げた政策より、5000億ドルも多い、2兆2000億ドルの景気浮揚策を宣言していることからも、就任後にさらに多くのドルが流通することが予想されます。
既に、トランプ政権ではパンデミック以降、2兆8000億ドルを執行していることを鑑みて、バイデン氏の当選により、ドル安に拍車がかかっているのです。
米国経済が未曾有の危機にあり、市中にドルを流通させまくるという前代未聞の事態は、世界経済に予測不能で深刻な影響を及ぼしています。
特に輸出に大きく依存している韓国はその煽りを大きく受けています。
年末の輸出戦線に向けて、すでに現場からは悲鳴が上がっているようです。
特に韓国の大黒柱である、サムスン電子やLGエレクトロニクスは11月最終週に控えるブラックフライデー、12月のクリスマスセールなどの年末特需が掻き入れ時です。
このままドル安が続けば、韓国製造業の再起への勢いは、大きく水をさされることになるでしょう。
また、自動車業界では、ウォン高の暗い影響だけでなく、一部では環境政策に力を入れるバイデン氏が政権を取れば、エコカーを推進している韓国自動車業界とマッチするのではないかと期待の声があがっていましたが、現代自動車の水素自動車は発火騒動などもあり、韓国国内でも導入を見送っている状況です。
環境政策を重視するといえども、経済の安定が最優先ですから、バイデン氏も品質の不安定な韓国製自動車を導入するよりは、自国の自動車産業の再建、環境対策の強化に力を入れるでしょう。
頼みの綱である財閥企業が倒れれば、いよいよ韓国経済はおしまいです。
文政権は此の期に及んでも、財閥憎しでこの状況を放置するのでしょうか?韓国経済は岐路に立たされているようです。
■この記事に対する反響のポイント
文政権で弱まった経済
結局他国に依存…
それでは、この記事に対する反響なのですが…「1000ウォンを割れは企業が倒産する」「韓国はまだ為替相場にそこまで依存するの?」「ノ・ムヒョン大統領の時は900ウォンだったけど、輸出に問題はなかったが…」このように、韓国国内では、以前はウォン高になってもここまでの混乱は起きなかったことを実感している国民が多いようで、改めて文政権以降、韓国経済の脆弱化が進んでいることへ批判が集まっています。
「通貨の価値が上がってるのは、中国と韓国だけ」と、コメントでも指摘されていますが、ウォン高に連動して元高も進んでいます。
この元高が思わぬ弊害を引き起こしており、韓国企業の輸出収益の低下に拍車をかけています。
というのも、輸出に依存しているのにも関わらず、韓国は、現在も国際的な海運会社を保有していないため、中国の海運会社に依存しているのですが、元高が進んだことや、運送業の需要の高まりと、それに伴う運賃の急激な値上がりが起き、輸出ルートの確保が困難になっているだけでなく、韓国企業の経営を圧迫しているのです。
運送ルートにまで及ぶ中国依存を野放しにし、韓国経済の自立を放棄した文政権。
パンデミック・米国の混乱・米中対立などに伴うダメージは計り知れないものになりそうです。
困ったらその都度命乞いをするというその場しのぎの経済政策では、安定した経済構築は夢のまた夢ですね。
続きは動画で…