『文大統領が頼ったのは宗教!「南北統一、K防疫は仏教界も協力」』
文大統領は自らが推進する政策を、国民に向けて肯定させるためか、仏教を頼ったようです。
文大統領は国民から非難の多い北との関係で「南北対話を諦めることはない」と意思を表明し、また、「K防疫は仏教の教えと変わらない」と述べ、仏教界の支援に感謝の意を表しました。
文大統領、9·19宣言2周年を控え「南北対話の希望は諦めない」
韓国の文在寅大統領は19日、平壌での共同宣言から2周年を迎える前日、南北関係について「会談や対話への希望を放棄しないのならば、平和と統一の道を歩むのは確実だ」と述べた。
文氏は「K防疫は”衆生が病気になれば私も病気になる”という仏教の教えと変わらない」と、仏教界の防疫支援に感謝の意を表した。
文氏はこの日、仏教界の指導者を青瓦台に招いたシンポジウムで「明日は9・19平壌共同宣言から2周年を迎える」と述べた。
文氏は「2018年、平壌で8000万人の国民と世界に対し、金正恩国務委員長とともに平和な韓半島に向けて前進すると宣言した」とし、「仏教界は法会を開き、祈りをささげた」と述べた。
続いて「仏教は苦難を勝ち抜いた力だ。
護国と独立、民主と平和の道を歩む国民のそばにいつも仏教があった。
いつも一緒にいてほしい」と頼んだ。
文大統領はまた、「感染症」克服に向け、仏教界の協力を求めた。
文大統領は「仏教が実践してきた慈悲と共生の精神は長い間、韓国国民の心性で溶け込んでいる」とし「隣人を大切に思い、包み込む心をK防疫の根幹とした。
衆生が痛ければ私も痛いという仏教の教えと変わらない」と強調した。
文大統領は「5月には千年以上続いてきた燃燈会まで電撃的に取り消した。
1980年5月、戒厳令のために開催されなかったが、それ以来40年ぶりのことだ。
文大統領は「仏教が防疫の先頭に立った。
法会などを中断して寺院の散文を閉じる難しい決断を下した」とし「和合と平和の提灯行列は見られなかったが、困難を分け合えば必ず感染症を乗り越えられるという希望の灯りを灯してくださった」と高く評価した。
文大統領は「世界各国で感染症との戦いは終わりが分からない長期戦となっている。
仏教界が国民に対し、相変わらず大きな勇気と力になってくれることを信じている」と語った。
出席者を代表してあいさつの言葉を述べた大韓仏教曹渓宗総務院長のウォンヘン僧侶は「愚直な人が一つの井戸を掘って大成功するというウゴンイサンという言葉がある」とし「こういう時、大統領と社会指導者、仏教界が大衆にもっと低い姿勢で菩薩行を実践しなければならない」と応えた。
続いてすべてが一つの生命共同体でつながっているという「インドラマン」思想を取り上げ「世界平和と国民の安寧と健康、感染症終息その日まで仏菩薩に祈りを止めない」と合掌した。
また、文大統領に危機克服のために国民の心を一つに集めようという趣旨で曹渓宗宗正である真帝大禅師が書いた「無限の歳月の間永遠に光明する」という意味の親筆揮毫を渡した。
【この記事に対する私の見解】
まず、「南北対話を諦めることはない」という文大統領の発言に対しては、多くの韓国国民が違和感を持った筈です。
南北連絡事務所が爆破され北が韓国との対話を拒否する中で、それでも北との対話を諦めない姿勢は常軌を逸しておりストーカー的とも評されています。
既に、多くの韓国国民は北の姿勢に失望しており大統領との考え方の相違は決定的です。
文大統領のもう1つの発言に対しても多くの韓国国民は違和感を持って受け止めています。
文大統領が「K防疫は仏教の教えと変わらない」と述べ仏教界の防疫支援に感謝の意を表し、平壌での共同宣言に際し「仏教界は法会を開き祈りをささげた」とも述べました。
もともと、大統領が1つの宗教について言及するのは異例ですが、平壌での共同宣言から2周年を迎える前日に仏教界をここまで持ち上げるのには魂胆がありそうです。
何故なら、もともと、文大統領はカトリック信者として知られており、キム・ジョンスク夫人との結婚式はカトリック教会で行われました。
また、昨年10月に死去した実母カン・ハンオク氏の葬儀も、釜山のカトリック教会で行われました。
ところが、昨年来キリスト教プロテスタント教会が反文政権デモを主導しデモが全国規模に拡大し、ソウル光化門広場では数十万人規模のデモに膨れ上がりました。
それ以来、文大統領の支持率は下がり始め直近は30%台まで下落しています。
つまり、文大統領は支持率下落の元凶はキリスト教プロテスタント教会のデモと決めつけ、以来、キリスト教プロテスタント教会への弾圧まがいの強い規制が行われています。
例えば、感染症第二波拡大を口実にキリスト教プロテスタント教会の教会での礼拝は禁止され、信者達はインターネットによる礼拝を強いられ中国の様な状況です。
特に、「反文政権デモ」を主導する「サラン第一教会」のチョン・グァンフン牧師に対しては、感染症規制を名目に二度逮捕し現在も同牧師は獄中生活を送っています。
もともと、ごく普通のプロテスタント教会である「サラン第一教会」のチョン・グァンフン牧師を、文大統領は感染症規制違反の犯罪者に仕立てようとしているのです。
韓国の大統領の権限は強大ですが検察などの司法と、大手新聞社やテレビ放送局などのメディアを手中に収めた文大統領は宗教弾圧を始めたと言えます。
つまり、今回、仏教徒でもない文大統領が仏教界を持ち上げるのは、裏を返せばキリスト教プロテスタント教会へのプレッシャー強化に他なりません。
韓国では政治と宗教が想像以上に絡み合った様相を見せています。
■この記事に対する反響のポイント
宗教が絡んだところで
間違いは飲み込めない
それでは、この記事に対する反響なのですが…文大統領が『南北対話を諦めることはない』や『仏教界は法会を開き祈りをささげた』と、述べたのに対し「北との対話を諦めないと言うのに、なぜ国民との対話は放棄するんだ?」や、「南北連絡事務所が爆破されたのに馬鹿げている」との意見が寄せられています。
今回は仏教界の後押しを、こういった反発に対するクッションにするつもりだったのでしょうが、そう上手くはいかなかったようで、殆どがこれまでと変わらずといった様子です。
また、今回の仏教界への擦り寄りについて「宗教弾圧をしておいて仏教にたよるのか?」「あっちへこっちへ自分の援護を求めてふらふら、都合が悪くなれば仏教も禁止されるぞ」などというよういに、韓国ではクリスチャン3割・仏教徒3割と言われていますが、自分自身の信条を捨ててまで教会やクリスチャンを弾圧する文大統領を見て、いつその矛先が仏教徒に向くかもわからないといった声が聞かれます。
文大統領の強権政治は度を越し始めていますが、それに気が付いた国民の支持率は下落の一途を辿っています。
行政はもちろんのこと司法やメディアを手中に収め宗教にまで手を出し始めた文大統領ですが、現在、支持率は右肩下がりで下落の一途です。
続きは動画で…