『韓国政府が脱北団体の許可取り消し!金与正氏の非難に即座に反応』
対北ビラ散布をしてきた脱北者団体に対し、韓国政府が法人許可を取り消しました。
2003年から行われてきたビラ散布運動ですが、金与正氏の鶴の一声でこのありさまです…
韓国政府は、このまま脱北者団体の取り締まりを強化していくのでしょうか?
金与正「ゴミ」を非難から1ヶ月···韓国政府、脱北団体法人2つの許可取り消し
対北ビラを散布してきた脱北者団体、自由北韓運動連合とクンセムに対し、政府が法人設立の許可を17日、取り消したと明らかにした。
法人許可の取り消しは、先月10日、統一部が関連方針を発表してわずか1ヶ月で速戦即決で行われた。
統一部は、この日午後、「両法人の釈明内容と関連証拠資料を総合的に検討した結果」とし、このような内容の立場資料を発表した。
統一部は資料で「対北ビラと物品散布行為は法人の設立目的以外の事業に該当し、政府の統一政策や統一推進努力を甚大に阻害する」とし、「国境地域住民の生命・安全に脅威をもたらし、韓半島を緊張させるなど公益を害し、民法第38条の法人設立許可取り消し事由に該当すると最終判断した」と明らかにした。
民法は、法人が目的以外の事業をするなど設立許可条件に違反したり、その他公益を害する行為をした時、主務官庁が許可を取り消すことができると規定している。
両団体は国境地帯で風船に対北ビラやUSBメモリ、米などを入れて飛ばしてきた。
しかし、一方で統一部が「政府の政策に反する」という理由で脱北団体を解散する措置まで取ったのは、やり過ぎだという批判が国内外で提起されている。
自由北韓運動連合のパク・サンハク代表は今月13日、ワシントンポスト(WP)への寄稿を通じて「文在寅政府が北韓の人権活動を迫害している」と主張した。
米国の声(VOA)によると、米国内の北韓人権団体の集まりである北韓自由連合は16日、韓国政府の脱北者団体法人許可の取り消し決定を憂慮する書簡を文在寅大統領宛てに発送した。
彼らは「韓国政府が脱北人権活動家や団体に威嚇的な姿を見せる傾向が続いており、警察の家宅捜索などは韓国市民の表現の自由を脅かしている」と批判した。
米国務省もVOAに「北韓の人権問題に対する認識を高め、独立した情報アクセスを増やし、北韓政権の人権尊重を促進するために、国際社会と引き続き協力している」という立場を明らかにした。
韓国政府の措置について直接的な言及はなかったが、北韓への情報流入を目標にビラを散布する脱北団体に力を与える発言と読める。
政府の今回の措置が先月、北韓の反発があってから速戦即決で行われたのも目を引く。
北韓の過剰反応に政府が急いで捜査依頼・団体解散を強行したのではないかという批判が出ている。
先月4日、北韓の金与正労働党第1副部長は、対北ビラを問題視し、「(南側当局者が)ゴミどもの悪ふざけを阻止する法でも作り、しっかり取り締まらなければならない」とし、政府に向けて圧迫的な発言をした。
談話で金副部長は脱北者を「ゴミ」「糞犬」と極端に卑下したりもした。
政府が過剰対応をすればするほど、該当団体が過激な行動に出る名分だけ作っているという懸念も出ている状況だ。
統一部の依頼を受け、警察は先月26日、両団体を家宅捜索するなど、捜査に乗り出した状況だ。
【この記事に対する私の見解】
韓国からの対北ビラ散布は古くは朝鮮戦争時から行われていますが、脱北者関連の民間団体が中心になり本格化したのは 2003年からです。
自由北韓運動連合とクンセムなどの脱北者民間団体は毎年ビニール製のビラを、この10年間で少なくとも2000万枚超飛ばしたと見られます。
今回、金与正氏の強烈な非難があり、韓国政府は動きを見せましたが、これまでにも北からはこの運動に対しては抗議が有りました。
ビラ散布に対する北の反発を時系列を追って見てみると、2008年10月に北は「ビラまきを中断しなければケソン工業団地事業に否定的な影響が及ぶだろう」と警告をしています。
2011年にはこの活動を主導する活動家の一人を北朝鮮の工作員が暗殺しようとする事件が発生しました。
また、2014年10月にはビラに反発した北が14.5ミリ対空機関銃を10発ほど発射、銃弾が韓国側に届いたために韓国軍が対応射撃を実施し南北で銃撃戦が発生し、北は「ビラ散布が強行されれば南北関係は回復不能の局面に直面する」と警告しました。
そして、今年5月31日に金正恩委員長を批判するビラを散布したところ金与正党第1副部長が激しく反発し、韓国政府当局に対してもビラ散布を放置していたとして激しい非難と警告を加えました。
金与正氏は6月4日に脱北者団体によるビラ散布に不快感を示した上で南北関係の断絶を警告し、北は9日から南北首脳間のホットラインをはじめ南北間の全ての通信連絡線を遮断し、6月16日に報復としてケソン市の南北共同連絡事務所を爆破しました。
今までは銃撃など、実際に報復ととれる行動に対しても対抗措置を行い、人権運動という事もある為か、ビラ散布の取り締まりは行わなかったわけですが、連絡事務所爆破がよほど衝撃的だったのか、金与正氏が出てきたせいなのか、韓国政府統一部は、遂にビラ散布活動を行っている二つの団体を、南北交流協力法違反で告発し両団体に対する政府の法人設立許可を取り消すと発表し、7月17日、法人設立の許可を取り消したことを明らかにしました。
つまり、韓国政府は北が行った南北共同連絡事務所爆破に対して、北に報復する代わりに国内の脱北者団体に対する規制に動いた訳です。
この流れを見ていると、韓国政府は金与正氏に対して全く頭が上がらない様子が伺えます。
これまでも金与正氏の韓国に対する対応は辛辣なもので、韓国からすれば、金正恩氏よりも恐ろしい女帝なのではないでしょうか?
また、ビラの内容に対して金与正氏が言及していますし、この散布されている内容が、人権運動の一線を越えた内容になっていた可能性もあります。
それでは、この記事に対する反響をポッチー君に教えてもらいましょう。
■この記事に対する反響のポイント
・文政権の支持率低下の一番の原因
・北に対する制裁が望まれている
・政府擁護はほとんど見られない
アシスタントのポッチーです!それでは、この記事に対する反響なのですが…
この話題については北に強く出れない政府に対する不満が殆どを占めています。
「北韓の手下」や「結局、金与正の命令に従った」といったように、あれだけのことをされたのに、具体的な抵抗を見せない政府に落胆しているようです。
現政府は、自国内の問題よりも北の事を気にかけていると見ているようで、まだまだ支持率は下がっていきそうですね。
【これに対する私の見解】
ポッチー君ありがとうございました。
最近、文政権の支持率の低下が騒がれていますが、その理由として大きいのがこの問題です。
あれだけの挑発行為を受けて、頭を下げているともとれる態度をとる政府に、あちらの国民は心の底から落胆をしているというのが見て取れます。
国民の思いとしては、北との統一はそこまで重要な事ではなく、当たり前の事ですが、まずは韓国が立て直すことが一番だと考えています。
ですが文政権の動きとしては、国益を損なう事になってもまずは北という動きです。
そして、文大統領の思想的に、この動きを完全に変えることは不可能でしょう。
また、北もそのことを把握しているからこそ、このような態度なのでしょうね。
しかし、折角北のイメージを一新できるかもしれなかったのに、金与正氏のこういった姿勢は、結局何も変化がないことを裏付けてしまいましたね。
人権派弁護士として名を売った文大統領にとって、この問題は一層マイナスの効果が大きいのかもしれませんね。
続きは動画で…