『米国とイラン板挟みの韓国バイデン政権に解決を丸投げ?』
今月始めに韓国タンカー船がイラン政府に拿捕された事件は進展のない状況が続きます。
船員を含む韓国船が拘束されたままの状態で、韓国は解決策を見出したいところですが、バイデン政権による経済制裁緩和に期待するという米国頼りは相変わらずなようです。
イランはなぜ韓国を狙ったのか…「日中とは違って資産を完全凍結」
イラン中央銀行(CBI)総裁が韓国に凍結された70億ドル規模(約7兆7000億ウォン)のイラン資金問題と関連し、「韓国が政治的解決意志を示さなければならない」と要求した。
アブドル·ヘムマーティCBI総裁は19日(現地時間)、ブルームバーグ通信との書面インタビューで「韓国当局は凍結資金を解くためにできる限りのことをすると約束したが、彼らがこうした約束をしたのは今回が初めてではない」と明らかにした。
チェ·ジョンゴン外交部第1次官は10日から12日までイランを訪問した。
チェ次官は3日間の訪問日程で、韓国船舶の拿捕とイランに抑留された韓国人5人の解放問題を解決しようとしたが、イランは資金凍結問題の解決を強調するなど、立場の相違を縮めることができないままイランを離れた。
ヘムマーティ総裁は韓国代表団の訪問について「拿捕問題とイラン資金凍結問題が関連しているか」という質問に「そうではない」とだけ答えた。
その代わり、資金凍結問題に言及し、批判の水位を高めた。
ヘムマーティ総裁は「韓国代表団はこの問題を解決するための政治的意志があると言ったが、問題は米国の政策と規制にも従いたがっているという点」とし「韓国の銀行はイランに対する米国の最大圧力政策に全面的に協力して屈服し、他国とは違いイランとの協力を拒否している」と述べた。
また「韓国銀行の資金凍結措置は国際法に違反する」とし「この2年間イランが受けた被害は韓国銀行が負担しなければならない」と主張した。
イランは凍結資金をめぐり、最近は新種の感染症の診断キットなど人道的物品の購入に使う方法を政府に問い合わせてきた。
医薬品など人道的物品を取引する場合、制裁の例外が許容される可能性もあるためだ。
ヘムマーティ総裁はこれに関し「凍結資金を人道主義的物品輸入する方法を探したが、韓国政府が信頼できるチャンネルを提案しなかった」と伝えた。
また米国の制裁を迂回する案として欧州とイランの貿易を担当するために設立された特殊目的法人インステックスを通じて資産を送金する方法についても「あまり効果がなかった。
欧州に意志がないため」と答えた。
それとともにインステックスのような方法論は「2番目の問題」であり、「1番目に重要なのは韓国政府の意志なのに、今それが見えない」と主張した。
韓国とイランは、米国の対イラン金融制裁が始まった10年以降、迂回ルートを作った。
イランがCBI名義で韓国の企業銀行とウリ銀行にウォン口座を開設し、原油輸出代金をこの口座で受け取る方式だ。
しかし2018年、米国がイランの金融制裁を拡大し、CBIも制裁対象に指定して以来、韓国にあったCBI名義の資金70億ドルが凍結された。
イランの凍結資金問題は4日、イラン革命守備隊が韓国の船舶を拿捕したことで再び浮上した。
イラン革命防衛隊が湾岸海域で化学運搬船「ハンケミ号」を拿捕した後、韓国人5人を抑留した事件だ。
イラン革命防衛隊は、拿捕の理由に海洋汚染をしたが、まだ証拠を提示していない。
事件翌日の5日、ラビエイ·イラン政府報道官は記者会見を開き、「人質事件が存在するなら、それはわれわれの資金70億ドルを韓国政府が根拠のない理由で凍結したものだ」と主張した。
【これに対する私の見解】
それでは 記事を読んだ僕の感想ですがイランの韓国タンカー船拿捕は、事実上韓国が滞納しているイランへの石油代金の支払い要求を意図したものと言われています。
賛否はあれど、今イラン政府が明言してることにおかしな点などあるでしょうか?イランは韓国に対して正論を言い続けてるだけだと思います。
米国のイラン経済支援で石油代金用の資金が凍結したと再三繰り返す韓国の主張はイランにとっては何の得にもなりませんし言い訳にもなりません。
この未払い問題は韓国の金銭的な感覚をさらに印象づける事件となりました。
イラン側は「韓国銀行の資産凍結措置は国際法違反」として司法手続きの意向が固いです。
元公娼裁判での賠償判決といい、どれだけ国際法違反をすれば気が済むのでしょうか。
イランと日本は、この先韓国を簡単に信用してはならないという点で共通点が生まれましたね。
また韓国の焦りなのか韓国メディアの記事では拿捕されている船員の解放について「韓国人5人の解放を要求」としています。
しかし、拿捕されたタンカー船にはベトナムやミャンマー国籍の船員たちが15人いることが報告され、彼らの解放はなぜか省かれています。
単に表現によるものかもしれませんが、素朴に疑問を感じてしまいます。
すでに拿捕から18日間拘束されている船員たちですが、心身ともに負担が懸念され、この状況で韓国は一刻もはやく解放に向けて動くべきです。
しかし、米国の新大統領となったバイデン氏に、イランへの経済制裁緩和を期待するなど、ここにきて全ての問題解決を米国に頼っていた真意が判明しつつあります。
しかし、これは最速の解決とはいかず船員のことを考慮していないと思います。
自国の船員にも真摯になれない韓国政府に、イラン政府が信用できないのも納得ですよね。
拿捕されてなお船員を犠牲にしてまで石油代支払いを渋る韓国は一体何なのでしょうか?イランは韓国が石油代を支払うために凍結資金の解除を繰り返し要求しています。
韓国はその「意思」を示す前に石油代の支払い方法ばかりを打診しているので、イラン政府は韓国がどうせ口先だけだと信用しないという賢明な判断を取り続けています。
韓国もワクチンや救急車といった物で支払いの代わりにしようと考えていますが、米国産のワクチンを拒絶するイランには迷惑でしかなさそうです。
傍から見ているとどっちもどっちな所がありますが、確実なのは、韓国の非常識な対応によるイランの関係悪化は避けられないでしょう。
いくら制裁が必要な国だとはいっても「受け取った商品に対し代金を払う」という当たり前の行為を反故にされれば、イランが怒るのは当然のことです。
立場的には韓国の肩を持つ米国も、今回の件には関係修復を目的としてはいませんし、この件においては韓国側にも問題があることを国際的に認めている形です。
イランも介入の雰囲気をちらつかせている米国などに対しても、2国間の問題であることや、韓国の未払い言動を強く主張し続けています。
韓国はこの件で最終的に米国にすり寄れば解決できると思っているのかもしれません。
しかし、僕はあくまで韓国が自分たちで解決して、石油資金を返済すべきだと思います。
■この記事に対する反響
それでは、この記事に対する反響なのですが…韓国ネット上では「韓国は過激集団のような国家と交渉するようなことはしない」「これを解決したら、米国を完全に敵に回すことになる」などの意見がある一方で「いや、払うべきものは払おう、品物を買ったならお金を払うのが当たり前だろう?」といったように、今回の拿捕事件では意見がわかれています。
何を言おうと払うべきものは払うべきではないですか?イランを悪くいったところで韓国の評価があがるわけでもありません。
そして、日本ネット上では「物を買っておいて払わず、他国のせいにするとは何事だ」「未払いの分際でなぜそこまで偉そうなことがいえる?」「日本もイランも今後韓国には全額前払いしてもらわないとね」などの意見がありました。
日本も韓国との間で賠償問題や資産差し押さえ問題などの金銭問題があります。
お金や約束にルーズな国家という印象は、今後の外交で最悪の結果になりそうですね。
イランと韓国の間で進展のない拿捕事件。
韓国は自力で解決策を探すのか、はたまた完全米国頼りで行くのでしょうか。
続きは動画で…