『イラン「タンカー拿捕」は米国に叩かれた腹いせ』
イランが韓国船舶を拿捕した件で、韓国側は不当な拿捕であるとの認識を崩していないようです。
イランの要求は未払いの石油代金徴収で、韓国側の要求は拿捕理由の証拠提示ということで、どちらも要求が噛み合っていない状況ですが、韓国はこの外交危機をどう乗り切るのでしょうか。
米国に叩かれて韓国に腹いせするイラン…「タンカー拿捕」の前後
イランは4日、ホルムズ海峡を通過していた韓国船籍のタンカー「韓国ケミ号」を拿捕した。
イランの環境法規を繰り返し違反したという理由だ。
しかし国際社会はイランが米国の経済制裁で韓国に凍結されている70億ドルを受け取るために韓国のタンカーを拿捕したとみている。
米国のトランプ大統領は2018年、イラン核合意を離脱し、強度が高いイラン経済制裁に入った。
このため韓国がイランから輸入した石油の代金70億ドルを支払えず、韓国の市中銀行に凍結した状態だった。
韓国とイランの間で起きたことを整理した。
◆2021年1月14日=韓国外交部、成果なく帰国イランに拘束された韓国人船員の早期解放要求をイランが拒否し、交渉が決裂した。
この過程でイランは韓国の了解を得ず、13日に政府のホームページに「韓国に凍結したイラン中央銀行の資金で救急車を購入して送るという韓国政府の提案を拒否した」と明らかにした。
こうしたイランの外交欠礼にもかかわらず、韓国は遺憾を表明せず「イランが先に救急車導入を希望した」という釈明レベルで対応した。
◆2021年1月12日=韓国人船員解放交渉が決裂韓国外交部はイラン側と現地で3日間、韓国人船員の解放のために交渉したが、事実上決裂した。
韓国はイランが拿捕した理由として明らかにした環境法規違反の証拠を提示してほしいと要求したが、イランが拒否して交渉が空転した。
◆2021年1月11日=イラン「凍結資金の利子も支払うべき」イラン中央銀行のヘマティ総裁は「イランの資金70億ドルが2年以上も韓国に凍結しているのは容認できない。
韓国の銀行はこの資金を凍結しておいて利子も支払わない」と述べ、韓国政府に圧力を加えた。
◆2021年1月10日=イラン外務次官「韓国の意志不足で問題解決せず」イランのアラクチ外務次官は「韓国の政治的な意志が不足し、凍結資金問題が解決しない。
この問題が解決されてこそ両国関係が発展するだろう」と述べた。
チェ・ジョンゴ外交部第1次官は「イラン側に韓国内の凍結資金接近権を提供することを韓国政府の優先課題に設定する。
凍結資金問題の最終的解決策を見いだすために努力する」と答え、アラクチ次官を説得した。
◆2021年1月8日=イラン最高指導者の爆弾発言、韓国の交渉に悪材料イランの最高指導者ハメネイ師は「基本的に彼ら(米国と英国)を信頼しない。
中国とロシアがイランの同盟国」とし、米国・英国産の新型感染症ワクチンの輸入を禁止すると明らかにした。
ワクチン協力をきっかけにイランと船員解放交渉をする考えだった韓国政府に悪材料となった。
◆2021年1月5日=韓国、イランとの交渉に向け凍結資金でワクチン購買を考慮韓国政府は米国と協議し、イランの凍結資金を新型感染症ワクチン購買に使う方法を議論することにした。
イランに拘束された船員の早期解放のためには凍結資金から解決する必要があるからだ。
◆2021年1月5日=清海部隊、イラン近海に到着韓国清海部隊の駆逐艦「チェ・ヨン」 が万が一の事態に備え、韓国船舶が抑留されたホルムズ海峡の近隣海域に到着した。
◆2021年1月4日=イランが韓国船舶を拿捕イラン革命守備隊が韓国船籍のタンカー「韓国ケミ号」を環境規制違反を理由にホルムズ海峡で拿捕した。
◆2021年1月2日=「ウラン濃縮濃度を高める」イランが核合意違反を示唆イランが国際原子力機関(IAEA)にウラン濃縮濃度を20%に高めると通知した。
イランは核合意に基づきウラン濃度を4%以下に維持しなければならない。
しかし今回、このラインを大きく超え、米国-イラン間の緊張も高まると予想される。
【これに対する私の見解】
それでは 記事を読んだ僕の感想ですが韓国側は米国とイランとの争いに巻き込まれて困っているとの見解を示しているようですが、その見解はただの言い訳にしか聞こえません。
イランは韓国に対してお金を支払えば協議に応じると言ってるのに、韓国は米国によるイランに対する経済制裁を理由として支払いを渋っていますが、傍から見ている分には、これは制裁によるものではなく「支払うはずのお金を使い果たしてしまった」の間違いではないでしょうか。
普通に考えれば、イランの資金が凍結してしまったのであれば、韓国の財政から支払えば済む話なのではと疑問に思います。
自国のインフラ整備などでお金を使い果たしてしまい、支払う分のお金がなくなってしまったのであれば、正直に謝罪すればいいのです。
まあ、普通の国ならありえない事なのですが、日本からの公娼問題の拠出金10億円でも同じことをしていましたから間違いないでしょう。
この記事を見てみると、韓国は一年分の石油代金を支払っていないということになりますが、当時の状況を考えれば、米国がイランに対し制裁を加えるということは、ニュースさえ見ていれば一般国民でも容易に分かることでした。
政府関係者であればもっと詳しい情勢を把握することが可能だと思います。
なぜ制裁が始まる前に支払いを済ませておかなかったのでしょうか。
そして韓国はイランに対し拿捕解除の条件として感染症ワクチンのイラン分確保を申し出たそうです。
また、凍結資金を使用して救急車の購入も申し出たそうですが、全て断られてしまっています。
イランは米国や英国を敵視していて、米国や英国も制裁を加えているのにも関わらず、韓国が入手した米国・英国産ワクチンを誰が使うのでしょうか。
少し考えれば分かることで、勿論イランは中国やロシア産のワクチンを購入するに決まっています。
現金を返してくれと言われているのに不必要な物で返そうとしても交渉が出来ないのは当たり前の話です。
米国に対してイランの資金凍結の解除なども申し出ているようですが、事実はどうなのか分かりませんし、イランも同様に思っていると思います。
外交の失敗は国の存続や経済に大きく関わってきますので、韓国国民としても政府による外交の失敗は重く受け止めることになるでしょう。
韓国政府の支持率は現在非常に低迷している状態で、これ以上イランとの問題が長引けば、朴槿恵前大統領の時のように弾劾を訴える「ろうそく革命」が起きるかもしれませんね。
それを止める力が文政権には残っていないと思います。
革命を起こす起こさないはどちらでも構いませんが、現在は感染症禍にありますので、集団感染には気を付けていただきたいですね。
■この記事に対する反響
それでは、この記事に対する反響なのですが…この一連のやり取りに日本からは「米国だの制裁だの言い訳は出てくるが、昨年6月にロウハニ大統領が直接言及している段階で韓国は真面目に取り組むべきだった」「借金踏み倒しの理由が米国のイラン金融制裁なら、断米すればいいじゃないか」「イランも韓国船が海洋汚染をしたとして拿捕して裁判にかけるんだから証拠はイランの法廷で提示すれば良いのであって、韓国側に提示する必要など全くない」というように、結局は適当にイランとの関係を築いた韓国の責任という声が多いですね。
米国とイランの争いを「対岸の火事」として楽観視して、自分達が支払うべき代金も適当に扱った韓国政府の怠惰が原因となった今回の一件ですが、米国やイランとの間に挟まれて困るのであれば、どちらとも断交をすればいいのです。
そもそも、韓国は公娼問題などで日本に謝罪を求めているのですから、是非、韓国には謝罪のお手本を見せて欲しいですね。
あわよくば払わなくてもいいのではと考えていたと思うのですが、国家間のやりとりはそんな簡単な物では無いと学んでほしいですね。
韓国の言い訳には全世界が呆れます。
言い訳の前に最善策を考え、早急に問題を解決してほしいですね。
続きは動画で…