『借金で耐える韓国企業と国民…国家デフォルトの時限爆弾』
パンデミック以前から借金大国として警鐘を鳴らされていた韓国経済。
ワクチン確保の目処も立たず、長期化するパンデミックを前に更に債務が膨らんでいるようです。
苦しい状況にあるのは世界共通ですが、何故これほど韓国は借金地獄に陥っているのでしょうか?
コロナ長期化の借金で持ちこたえる企業·自営業者…。産業融資37.8兆急増
今年第3四半期、金融圏産業融資が37兆8000億ウォン増えた。
感染症の衝撃を受け、史上最大規模の融資が増えた前半期に比べ、伸び幅はやや下がったものの、感染症以前と比べれば、歴代級の伸びが続いている。
感染症長期化の中、企業と自営業者が依然として「借金」で持ちこたえているわけだ。
韓国銀行が2日に発表した「2020~3四半期中の預金取扱機関産業別貸出金」によると、3四半期の預金取扱機関の産業別貸出金は1366兆ウォンで前期比37兆8000億ウォン増加した。
韓銀が関連統計を取り始めた08年以来、最大幅の伸びを見せてきた前半期(69兆1000億ウォン)に比べ、融資の伸び幅は半分程度へと縮まった。
第3四半期の産業融資は、上半期中は史上最大水準に伸びた基底効果に、サービス業や製造業部門共に前期比の伸び幅が縮まった。
感染症の衝撃が直撃し、前四半期47兆2000億ウォンに達したサービス業の融資額は、第3四半期28兆9000億ウォンに減少した。
卸・小売業(12兆4000億ウォン→6兆1000億ウォン)、宿泊および飲食店業(6兆4000億ウォン→1兆4000億ウォン)、不動産業(100兆6000億ウォン→8兆6000億ウォン)などでいずれも融資の増加幅が縮小した。
用途別では運転資金用貸出が前期の36兆ウォンから19兆4000億ウォンへと大幅に減り、施設資金用貸出も11兆2000億ウォンから9兆5000億ウォンへと減った。
韓銀関係者は「前半期の感染症関連貸出金が大幅に増加したことによる基底効果に売上実績も改善した影響が加わり、サービス業の貸出増加幅が縮小した」と説明した。
国内サービス業部門の活動を指数化したサービス業生産指数は、第1四半期は前期比3.0%減、第2四半期は1.5%減だったが、第3四半期は1.9%増と持ち直した。
製造業の貸し出し増加幅も大きく縮小した。
第3四半期中の製造業の貸出金は5兆8000億ウォンで、前四半期(17兆2000億ウォン)に比べて3分の1水準に縮小した。
産業別では電子・コンピューター・映像音響・通信業の融資が1兆4000億ウォンから2000億ウォンへとマイナス転換し、自動車・トレーラー業の融資も2兆8000億ウォンから1000億ウォンへと大幅に縮小した。
用途別に見ると運転資金用貸出が前半期の12兆7000億ウォンから3兆3000億ウォンへと大幅に減り、施設資金用貸出も4兆5000億ウォンから2兆5000億ウォンへと縮小された。
製造業の融資も、同様に上半期に融資が大幅に増えたことによる基底効果に、業況低迷が緩和された影響などが加わり、減少したというのが、韓銀の分析だ。
製造業生産指数は、第1四半期の前期比0.1%増から第2四半期はマイナス7.5%へと転換したものから、第3四半期は再び6.1%増へと持ち直した。
企業形態別でも、法人企業と自営業者が大半を占める非法人企業は、いずれも前四半期比融資の増加幅が縮小した。
韓銀は預金取扱機関のうち、預金銀行の産業別貸出金統計を法人企業と非法人企業に細分化して新たに編制した。
第3四半期中、法人企業の貸出増加幅は前四半期の23兆8000億ウォンから11兆3000億ウォンに、非法人企業は21兆2000億ウォンから9兆1000億ウォンに縮小した。
.ただ、感染症以前と比べると、産業融資は依然として大幅な増加傾向が続いている。
第3四半期の産業融資の増加幅は、第1、2四半期に続き、史上3番目の水準であり、前年同期比増加率(15.4%)では、2009年統計集大以来最高値だ。
特に運転資金用貸出しは前年同期対比18.6%増加して歴代最高に増えたものと集計された。
韓銀関係者は「運転資金用貸出が上半期の大幅増加による基底効果にも依然として増加している点から、感染症の影響に運営資金を充当するための需要が続いているものとみられる」と述べた。
【この記事に対する私の見解】
といったように、パンデミックの影響もあり、企業債務が過去最高レベルになっている韓国経済。
ワクチン確保や給付金などの追加の経済支援も具体的な話がまとまらない中、企業や国民は借金を重ねることで何とか糊口をしのいでいるようです。
特にサービス業は自粛一辺倒のK-防疫により、瀕死寸前となっています。
しかし、寒波や自粛疲れに伴う感染再拡大に伴い、文政権は自粛要請を強化。
補償のない中での自粛要請に企業は悲鳴をあげています。
ですが、保守勢力のデモでクラスターが発生した際には、国会で「殺人者」と罵り、代表をメディアの前で土下座させたりと「公開処刑」をはばからない文政権の前に自粛に従わざるを得ないというのが現状のようです。
また、記事でも債務の増加が指摘される製造業では、ウォン高と労働組合の暴走が大きなリスクとなっています。
ここ数ヶ月で急速にドル安が進み、相対的にウォン高状態が続いている韓国経済ですが文政権は対策に乗り出すどころか、「外貨準備高が上昇した!」「ウォン高を利用して、米韓為替スワップで借りたドルを返済した!」などと、自画自賛を連発し、ウォン高の負の側面には目を向けようとしません。
そして、ただでさえ苦しい状況にある製造業に拍車をかけているのは、労働組合の賃上げ要求とストライキでしょう。
仕事があるだけでも有難いという状況の中、韓国国内でも恵まれた待遇にある労働組合を持つ製造業従事者達はストライキを繰り返しています。
生産性の低下からルノーやGMなどの外資系企業は韓国撤退を示唆、韓国企業も次々とベトナムなどの東南アジア諸国に生産拠点を移しており、何らかの対策を取らなければ産業の空洞化が取り返しのつかないレベルに深刻化するか、韓国国内の雇用にこだわれば、生産性は落ち、債務が増え続けますから企業が大規模デフォルトを起こすことは避けられないでしょう。
企業債務も深刻ですが、韓国では家計債務ものっぴきならない状況に陥っています。
韓国の今年7~9月期の家計の借金は、過去最大記録を更新しており借金が所得に占める割合も過去最高の水準まで上がっています。
今や家計債務は1,637兆ウォン、国家予算の約3.5倍まで膨らんでいるのです。
この背景には将来や雇用に危機感を抱いた国民の間で、投資ブームが起きていること、不動産バブルにより、住居を確保するのにも多額の借金をせざるを得ないこと、パンデミックにより仕事や収入を失い、生活資金のための借金などの事情があるようです。
特に深刻なのは、求職者の抱える債務です。
就職市場は冷え込む一方ですが、求職者の33.8%が借金を抱えておりその額は平均3019万ウォンにも達しているのです。
雇用状況の改善も見込めない中、収入の得られていない彼らは、何とか収入を得ようと借金をして株式などの投資を行うという動きを見せています。
これは大規模デフォルトの時限爆弾になるとも言われており、危機感が広がっています。
国も企業も個人も借金だらけの韓国、借金地獄から抜け出す方法はあるのでしょうか?
■この記事に対する反響のポイント
借金が止まらない韓国、助けを求めてる?
それでは、この記事に対する反響なのですが…「経済はめちゃくちゃ、これから最低でも6ヶ月以上持ちこたえなければならないのに…」「借金は増えるのに不動産株は過去最高の好況、まるで地獄だね」「文政権は経済が死んでも関係ないようだ、現政権が発足してからみんな被害者」このように、深刻な経済状況は国民も実感し始めているようで、韓国で生きていくうえで、希望の見えないコメントが多くなってきています。
しかし今回、韓国経済が崩壊したとしてもIMFによる助け舟は出る事はないでしょう。
当時、救いの手を差し伸べた日本も米国も厳しい状況に置かれていますし、日韓関係と米韓関係は過去最悪レベルにまで冷え込んでいます。
文政権以降大きく距離を縮めた中国が韓国を支配することはあっても、経済支援をすることは考え難いですから、文政権の孤立外交は経済にも暗い影を落とすでしょう。
ワクチン確保も出遅れたことにより、自粛期間はさらに長引くことが予想されますが、韓国経済は持ちこたえることができるのでしょうか?
最近日本にすり寄ってきているのは、経済支援を期待している側面もありそうですね。
続きは動画で…