『文大統領の新年の挨拶民心とのズレがやばい…』
文大統領は新年の辞を読みましたが、民心からかけ離れたものであると批判を浴びています。
流石に例年は触れているケソン工業団地に関しては言及しませんでしたが、それでも北に媚びていることは変わらず、お花畑の美辞麗句が並べられています。
【社説】民心を読めない文大統領の「新年の辞」
文在寅大統領の昨日の「新年の辞」は、セルフ称賛と根拠が弱い経済楽観論で国民の共感を形成するのに失敗した。
事実上、任期最後の新年メッセージだったが、国政大転換の決断は出てこなかった。
執権中ずっと国民を分裂させ、突然に包容を前に出したが、2人の元大統領に対する赦免には言及しなかった。
国が半分に割れ、国民が光化門(クァンファムン)と瑞草洞(ソチョドン)に分かれて向かっていく状況だが、「チュ・ミエ-ユン・ソクヨル対立」にも具体的な発言を避けた。
ただ不動産問題に関連して「落胆が大きい国民に申し訳ない気持ち」と言っただけだ。
経済・民生イシューには自画自賛があふれた。
「K防疫」を自慢し、今年上半期には韓国経済が感染症以前の水準を回復すると自信を表した。
しかし国民が現実で体感しているのは政策の失敗による苦々しい結果だ。
あいまいな基準で業種間の公平性論争が強まり、「不服デモ」が生じているのが現状だ。
病室・医療スタッフ・ワクチンがない「3無」の冬を送り、国民は恐怖を感じている。
経済の要となる40代の就業者は2年以上も減少している。
財政で作った短時間アルバイトばかりが増え、「雇用率上昇」という錯視をもたらした。
強固な韓米同盟と隙のない安全保障態勢は国家の基本だ。
金正恩政権は第8回労働党大会で「核保有国として完全無欠の核の盾を構築した」と宣言した。
我々に向かって「強力な国防力で祖国統一を操り上げる」と威嚇した。
文在寅政権は一貫して金正恩委員長の非核化と平和の意志は確実だと強調してきた。
その間、北朝鮮は韓米の防御網を無力化する原子力潜水艦と極超音速ミサイルを開発し、国防力の強化を党の規約に明示した。
大統領の「新年の辞」は国政哲学と国政懸案に関する発言だ。
政府がやるべきことと進むべき方向を表す。
希望を込めた口頭禅に終わってはいけない。
しかし今年も例年のようにこれといった新しい内容はなく、経済も南北関係もバラ色の修辞で終わった。
なら、文大統領は現在の我々の経済と安全保障が正しい方向に進んでいると本当に信じているのか、見たいものばかりを見ているのではないのか、という疑問を抱く。
先導国家に飛躍するには、企業に活力を与えなければいけない。
投資促進と雇用創出の近道だ。
そのためには大統領が財界と意思疎通をしなければいけない。
不動産問題を解決するには需要に合わせた供給対策が一日も早く求められる。
国民統合と包容のためには2人の元大統領の赦免が第一歩となるだろう。
大統領が自ら支持層を説得し、意思疎通をしなければいけない問題だ。
K防疫が成功するには、自営業者の被害を最小化し、東部拘置所のような公共機関の集団感染遮断に先制的に取り組む必要がある。
すべて自画自賛だけでは難しいことだ。
昨年は政治が国民に挫折と苦痛、怒りを与えた年だった。
巨大与党の独走が法治主義と民主主義を揺るがした。
複合危機の泥沼から抜け出すには、政治が中心になって方向と目標を明確に提示しなければいけない。
経済を活性化し、安保を固め、国民を統合させる信頼の政治であるべきだ。
ポピュリズムとドグマに陥った政策でなく、実事求是に政策基調を大転換することが求められる。
文大統領が決断する時だ。
【これに対する私の見解】
それでは 記事を読んだ僕の感想ですが記事によると文大統領が出した新年の辞は民意とはとてもかけ離れたものとなったとあり、これを機に民意を高揚させ支持率を上げるという目論見は崩れたといえます。
稀代のポピュリストである文大統領にとって民意の離反は致命的なダメージとなります。
数々の失策やスキャンダルに対しては言及しなかったり誤魔化したりした文大統領ですが、唯一不動産問題に関しては「落胆が大きい国民に申し訳ない気持ち」と自らの失策を認め謝罪しました。
確かに韓国では文大統領の政策によって不動産の価格が上がっており、歴代の政権の中で最悪とまで言われています。
しかし僕にはどうも経済政策や外交政策・感染症対策への致命的な失敗へ矛先が向かないように謝ったように見えます。
以前にも述べたように、文大統領は毎年新年の辞でケソン工業団地について言及しており、再開を目指いしていることがうかがええますが、今年はというと「韓国と北朝鮮は、朝鮮半島の平和と繁栄が国際社会にも利益をもたらすという共通の証拠として、共に努力しなければならない」と南北関係にこそ言及していますが、ケソン工業団地については触れられていません。
まあ、昨年南北共同連絡事務所が爆破された事を考えると、文大統領としてはあまり触れたくはないので当然と言ったら当然ですが、この期に及んでケソン工業団地の再開を考えているのならもう救いようはないです。
文大統領は「朝鮮半島に戦争や核兵器のない平和は我々の責任であり、国民と将来の世代に委ねなければならない」と続けています。
しかし、核兵器のない世界を南北融和によって成し遂げたいと考えているあたり、国民と致命的なズレが発生しているといえます。
記事にもある通り経済に対しても自画自賛を繰り返しており、この新年の辞の中でも「韓国経済は昨年、OECD諸国の中で最も高い成長率で世界トップ10にランクされ、一人当たりの国民所得は初めてG7諸国を上回ると予想されている」と言及しています。
しかし、韓国が躍進したというわけでなく、他国のGNIの減り方が酷かったからというだけです。
以前にもドル安ウォン高により輸出産業が悲惨なことになる中、国民所得が3万ドルを超えて先進国入りと無邪気に喜んでいたりするなど、韓国はデータを曲解することにおいては定評があります。
これを受けて韓国がG7入りをするべきという声も上がっていますが、そもそもG7というのはGNIだけで決まるものではないですし、実際にトップを争っているのはスイスやノルウェーといったG7外の国家です。
文大統領からは何につけても先進国として認められたいという意欲は伝わってきますが、それなら過ちを認めるという先進国なら当然のことを行ってほしいです。
■この記事に対する反響
それでは、この記事に対する反響なのですが…「文在寅にとっての民族の統一と反日は悲願であり天命なんでしょう」「南北との統一というか、北に従う事は、おそらく学生時代から思い続けてきたこと」「何が外交の天才だ!あんな北の小娘から茹でた牛の頭と笑われたくせに」といったように、韓国国民からは特に文政権の対北外交を非難する声が上がっています。
年末に対北ビラ禁止法を制定したことが記憶に新しいですが、今回の新年の辞はそうした層の怒りを再燃させた形となりました。
また「前任を弾劾した時の高揚感がウソのようだね」「文の任期もあと1年余、もうちょと我慢したら?」「文在寅が朴槿恵と同じ目に合うのは時間の問題だ」など、このままでは文大統領が来年の新年の辞を読むことは絶望的であるとの声も上がっています。
文大統領の任期は2022年の5月までであり、任期上は来年の新年の辞を読むことは可能ですが、記事にも事実上最後と書かれており、レームダック化ここにありといった印象です。
文大統領は美辞麗句を飾り立てた理想を語ることに関しては右に出るものはいないですが、実現させるつもりがないので好き放題言っているとしか思えません。
口から出まかせの嘘八百、この国民にしてこの大統領あり、この新年の辞ありです。
続きは動画で…