『韓国は大丈夫?台風10号上陸も被害復旧率はわずか70%』
台風9号によって甚大な被害を受けた韓国ですが「台風10号ハイシェン」が迫っています。
韓国を直撃する経路が予想され、これまでに発生した被害によるダメージの蓄積で、国民からは心配の声が多く寄せられていますが、対応は間に合うのでしょうか?
台風また来た… メイサークの施設被害復旧率はわずか70%
歴代4位の台風に記録された台風9号「メイサーク」で被害を受けた施設は約4000件に達するが、わずか70%が復旧しただけだ。
メイサークが韓国を通過してわずか4日後に、再び台風10号が上陸しているため、懸念が高まっている。
行政安全部復旧支援本部によると、5日午前8時基準で暫定集計された施設被害は3950件。
前日午後4時基準(1791件)より2159件増えた。
公共施設2695件、私有施設1255件だ。
公共施設としては道路橋梁173か所と河川42か所が破損した。
上下水道51カ所が壊れ、街路樹1978件が倒れた。
波を防がなければならない防波堤2ヵ所も粉々になった。
キョンサンブクド・ウルンサドン港の防波堤200メートルとナムヤン港の防波堤100メートルだ。
文化財24件(宝物3件、史跡(しせき)8件、国家民俗文化財3件、天然記念物9件、国家登録文化財1件)も台風の被害を免れることはできなかった。
私有施設としては住宅355軒が浸水破損した。
ビニールハウス264棟と畜舎・倉庫636棟が倒壊し、農耕地1万3208haが浸水・埋没する被害を受けた。
しかし、応急復旧の速度は遅いばかりだ。
現在2775件(70.3%)が復旧しているだけだ。
台風10号の北上の知らせに復旧に手を付けられない所も相当ある。
主要応急復旧状況を見ると、ウルルン郡では旅客船・引き船の沈没で油が流出し、海洋警察がオイルフェンス200メートルを設置して防災作業を行っている。
現在、動員された油吸着材だけで300キロに達する。
シアンヤン郡では道路である202号・204号が、270メートルに渡り流失し、緊急に盛土とPEドラムを設置する復旧作業を進めている。
被災者は8市・道21市・郡・区152世帯255人だ。
このうち41世帯80人が臨時住居施設25ヵ所に泊まっている。
担当公務員を配置し、救護状況の管理とともに感染予防のための防疫措置を取っている。
これまで被災者には応急炊事救護セット567点、緊急救護セット21点、テント78棟、毛布535点、ミネラルウォーター336箱、食料品293箱などが提供された。
行政安全部の関係者は、「従業員を動員して迅速な被害調査と早期の応急復旧を実施する」と述べた。
【この記事に対する私の見解】
気象庁は台風10号が非常に強い強度で、韓国を直撃するとの予想を発表しました。
6日からチェジュが台風の影響圏に入ると予想されていますが、その際の最大風速が秒速55メートル、瞬間最大風速が秒速80メートルまで上昇するなど、特別警報級台風に成長する事が予想されています。
これに先立って、先日韓国を襲った台風9号はその被害も甚大で、1人が死亡、2200人以上が避難を余儀なくされています。
27万8601戸が停電し、農作物への被害も約1万8000haまで広がりました。
施設被害は858件ですが、中でも心配されるのがプサン市にあるコリ原子力発電所です。
こちらは稼働中だった4基の原子力発電所がすべて停止してしまいました。
運営会社側は放射能漏れなどはないと話していますがこれを言葉通りに受け取る事は難しく、被害に対する復旧も進んでいない中で近づいている台風10号が、深刻な脅威である事は言うまでもありません。
これに対応する韓国政府ですが、その動きは鈍く、充分な対策が出来ているとは到底言えない状況です。
その原因として挙げられるのが、予算不足です。
今年は感染症対策で3回も追加補正予算を組み、その金額は総額で59兆2000億ウォンになってしまいました。
結果、8月の大雨や台風8号の水害対策に回す予算が無くなってしまったのです。
予算不足から復旧費用に充てる第4次補正予算を編成するべきだと言う声が上がりますが、文大統領は「政府の財政が不足することを懸念する」として慎重な姿勢を示しました。
予算が無いので軍から25000人を投入し人海戦術で何とか対応しようとしましたが、結局のところ手が回らず、復旧は遅れています。
こうした中で台風9号、10号が続けて韓国を直撃する事がわかり、ようやく重い腰を上げた文政権は4回目の補正予算案を組む方針を発表しましたが、成立には早くとも9月30日までかかる見通しで、今回の災害対策には到底間に合いません。
また、ソウルが水害に非常に弱い都市である事も懸念材料の一つです。
映画「パラサイト」などでも取り扱われていたのですが、不動産価格の上昇が問題となっているソウルは、東京よりも家賃が高いと言われており、半地下と呼ばれる格安の物件に住む、貧困層の人達が多く居ました。
最近では徐々に開発が進んで来て、半地下生活をしている人は減ってきているとのことですが、まだまだ多くの人が生活をしていたり、そのままの半地下空間を店舗に再利用したりと、ひとたび豪雨による被害が発生すると、その水が流れ込み、被害は甚大になります。
今回の様に台風が立て続けに来れば、ひとたまりも無く飲まれてしまうでしょう。
そういった脆弱性から、首都をセジョン市に移転しようという計画も上がっていましたが、とにかく今回の台風シーズンを乗り越えない事には始まりません。
こうしてみると政府の対応の遅れや土地整備の遅れなど、現在韓国で起きている被害の多くは、天災というよりも人災と呼ぶ方がふさわしいような気がしてしまいます。
あちらの国民がよく口にしている「文災害」と呼ぶ韓国人の気持ちが少しわかりますね。
■この記事に対する反響のポイント
・今台風が来たら被害が甚大
・政府の対応で賛否両論
・日本に逸れろとの声
それでは、この記事に対する反響なのですが…「政府の人間も、お金を出さないのなら復旧現場に行ってボランティアでもしろ」「昨年の復旧もまだできていない」「今になってやっと動きだしたか…」など、復旧が追い付いていない事や政府の対応の遅さを非難するコメントが多いですね。
ですが、一部では「政府はよくやっている方だ」という声もちらほら見られ、完全に支持を失ったわけではなさそうですね。
また、どうすることもできないので、とにかく被害軽減を祈るという様子も見られます。
しかし、この祈りですが、「天罰」という表現で日本に進路が変わる事を祈ってるようです。
相変わらずこういったところは、平常運転で変わっていないようです。
災害に備えるために、気象予報の精度を上げたり、災害に強い都市整備をするのではなく、悪い日本に天罰を与えてくれ、と祈る事が災害対策とは情けないですね。
【これに対する私の見解】
復旧への取り掛かりが遅れてしまった文政権、被害が致命的な物にならないければいいですね。
続きは動画で…