『韓国半導体市場シェアが10年ぶりに減少
サムスンに暗雲?後退はまずい!』
韓国の屋台骨を支えるサムスンですが、世界半導体の市場シェアが10年ぶりに減少しました。
首位のアメリカが更に躍進し、そして、中国がシェアを伸ばしたことによります。
これには、新冷戦と呼ばれる米中の対立がサムスンのシェアを減らした要因として挙げられています。
揺れる半導体…「韓国、市場シェア19%10年ぶりに初めて減少」
昨年、韓国の世界半導体の市場シェアが10年ぶりに減少したことが分かった。
一方、世界半導体市場で米中間の覇権競争が激しさを増し、
莫大な政府支援を受けた中国メーカーはシェアを大きく伸ばし、
世界首位である米国の半導体企業も相当な支援を受け、韓国との差をさらに広げた。
全国経済人連合会(全経連)は、15日、IHSマークイットや米国半導体産業協会などの
過去10年間(2010-2019年)の世界半導体市場の関連指標を分析した結果、
世界半導体市場における韓国のシェアは2010年の14%から徐々に増加し、
2018年には24%にまで上昇したが、昨年は19%に低下したと発表した。
韓国の半導体の市場シェアが減少したのは10年ぶりのことだ。
一方、米国は45%以上のシェアを引き続き維持し、
2010年は2%にも満たなかった中国シェアは、昨年は5%にまで伸びた。
半導体分野の国際固体回路学会が毎年発表する採択論文件数もまた、似たような様相を呈している。
米国が圧倒的な優位性を維持している中、
中国の論文件数は2011年の4件から今年は23件へと、5倍以上急増した。
中国が急速に研究実績を伸ばし、韓国と中国の差は徐々に縮まり、
システム半導体分野の技術格差は2017年基準で0.6年に過ぎなかった。
しかし、韓国と米国のシステム部門の技術格差は、
2013年には1.9年、2017年には1.8年と、足踏み状態だった。
全経連は中国が世界半導体市場で急浮上した理由について、
半導体産業計画などの政府レベルの莫大な支援の結果と分析している。
全経連が経済協力開発機構(OECD)から受け取った資料によると、
2014~2018年の主要21社の世界半導体企業の売上高に対する
政府支援金の比重が高い上位5社のうち3社は中国企業であることが分かった。
売上高に対する中国政府からの支援金の比重は
SMIC(6.6%)、華虹(5%)、清華紫光集団(4%)などだ。
欧州ではスイス(ST)、オランダ(NXP)などの国籍の企業で政府支援の比重が高かった。
世界市場首位の米国も半導体企業に多様な支援を提供している。
米半導体企業の売上高に対する政府支援金の比重は、
マイクロン3.8%、クアルコム3.0%、インテル2.2%などだった。
一方、サムスン電子やSKハイニックスなど、韓国半導体企業の売上げのうち、
政府支援金が占める割合は、それぞれ0.8%と0.6%にとどまった。
【この記事に対する私の見解】
サムスンの躍進は、日本の半導体の衰退と軌を一にします。
1980年代、日本の半導体は圧倒的なシェアを誇り、
それに対して怒りを剥き出しにしたアメリカに日本の半導体は潰されてしまいました。
そして、サムスンが日本の半導体に取って代わったのです。
その時のサムスンのやり方は、既に公になっていることも多いのですが、
落日を迎えた日本半導体のメーカーからヘッドハンティングしては日本の技術者を競わせ、
よりよい技術を剽窃し、その技術を足がかりに半導体王国をサムスンは築きました。
しかし、ここ数年、巷では噂になっていたりしていたことですが、
サムスンの衰退が始まっているとはっきり言われるようになって来ました。
それが、とうとう、現実のものになりつつあるのでしょう。
栄枯盛衰ではありませんが、一大王国を築いたサムスンも衰退期に入ったのかもしれません。
となると韓国経済は目も当てられない状況に追い込まれるのは、火を見るよりも明らかです。
何せ、韓国経済の20%はサムスンに依存しているといわれ、
更に輸出主導型の韓国経済はサムスンが稼げなくなると、
たちどころに衰退し、それは見るも無惨な醜態をさらすことになるはずで、
韓国においてサムスンの代わりになる財閥はありません。
それだけ、サムスは韓国経済において巨大な存在なのです。
しかし、米中ともに莫大な国からの支援を受けての半導体市場での競争は
更に熾烈を極め、どちらも一歩も譲らないでしょうから、
益々サムスンの入り込める余地はなくなってくるように予測できます。
それは仮に韓国政府が、サムスンに米中に負けないくらいの支援をしても結果は同じに思えます。
日本の技術者からの剽窃はもうありませんし、
むしろ中国にかつて自らが行ったように技術者を引き抜かれています。
そして、サムスンがいくら企業として莫大な開発費を投じたところで、
米中の支援に比べれば、それは焼け石に水で、既に資金面で負けているのです。
また、韓国では最低賃金の大幅な引き上げを行ったので、
価格面ではどう逆立ちしても中国には敵うわけはありません。
アメリカは更に加速して躍進し、中国からは突き上げられ、
サムスンの世界市場での存在する位置は狭まるばかりで、
これからはサムスンは生き残りをかけたぎりぎりの戦いが待っているだけに見えます。
つまり、韓国も瀬戸際ぎりぎりの状態だという事です。
これはサムスンに依存してきたツケであり、
韓国は早くに内需主導型の経済に移行していなければならなかったのです。
これは韓国政府の失敗と言えるでしょう。
■この記事に対する韓国国民のコメント
・これから韓国経済は低迷し続ける、そうOECDが発表した…
・政府がサムスンを殺そうとしているのに国際社会が助けてくれます
・全世界の半導体企業は40か所、半導体はチキンゲームだ
・サムスンが崩れ始めたんだな…韓国は後進国に転落だ
・日本は韓国の経済力の4倍も先を行く経済力大国だ、日本を見習おう
・韓国の半導体が後退したんじゃなくて、非メモリ分野が成長したから半導体シェアが落ちたのだ
・サムスンがアメリカに行けば韓国は終わりだ
・輸出はいい感じだったのにシェアは落ちていたのか…
・文政権はサムスンを圧迫して中国に半導体技術を渡そうとしている
・文在寅政権の全ての実績が感染症一つで全部ひっくり返った
【これに対する私の見解】
コメントを見る限り、韓国国民はいかにサムスンにおんぶに抱っこだったのかのを、
政府よりも痛感していた様で、韓国=サムスンと捉えている人が多そうです。
当たり前の話ですが、仮にもサムスンは国営企業ではありません。
資本主義の大競争時代の中でいくら巨大企業といえど、衰退はつきものです。
プランテーション農業の工業化ともいえる韓国のやり方は、
常に危険と隣り合わせで、一企業に頼り切るというのは誰がどう考えても危ういです。
韓国政府も他を育てていないことはなく、SK財閥などありますが、
しかし、サムスンの存在抜きには韓国の経済の現在は考えられません。
反面、今の韓国に顕在している大きな問題は中小企業が育たないことです。
これは財閥の存在の弊害でもあるのですが、ここでも問題があり、
文大統領はこの財閥の弊害を糧に支持を得ているのです。
つまり、自ら生命線である大企業を痛めつけるという壮絶な自傷行為を行っています。
どこかでこれに終止符を打って、適切な支援をしないと韓国経済は本当に沈没します。
一気に韓国経済に暗雲が立ち籠めています。
米中新冷戦に巻き込まれた形でのシェアの減少…
行く末は暗いとしかいえないのです。
続きは動画で…