『文政権が否定的な「クアッド」首脳会談開催へステップアップ』
米国の対中政策の柱で、アジア・オセアニア地域の安全保障の中核のクアッドが本格始動開始です。
クアッド加盟国外相会談を重ねてきましたが、次のステップである首脳会談へとステージが変わります。
それでも文大統領はクアッドに否定的ですが、入れないことへのヤキモチなのでしょうか。
対中けん制「クアッド」首脳会談、韓国抜きで今月初開催
米国、日本、インド、オーストラリアで構成された安全保障協力体「クアッド」の首脳会談が今月中旬にはじめて開催される。
日本の読売新聞は5日、複数の日本政府筋の話として「クアッドの最初の首脳会談がオンライン形式で近く開催される」と報じた。
またクアッド首脳会談では「自由で開かれたインド・太平洋(FOIP)」の実現に向け連帯の強化を確認する見通しであることも伝えた。
米国のトニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースチン国防長官が米日安全保障協議委員会(2プラス2会議)のため今月15日から17日までの日程で日本を訪問する予定であることから、この期間にクアッド首脳会議が開催される可能性も考えられる。
中国けん制を目指して結成されたクアッドは2019年以降、合計3回の外相会議が行われたが、首脳会談は今回がはじめてとなる。
とりわけ今年1月に米国でバイデン政権が発足すると、2月のクアッド外相会議に続き3月にクアッド首脳会談が開催されるなど、クアッドはインド・太平洋地域における重要な機構として定着した。
米国のバイデン大統領はトランプ前大統領に続いてクアッドを反中連帯の核心的な枠組みとする考えを明確にしたとも考えられる。
すでに合同軍事訓練が実施されているクアッドは今回の首脳会議を経て、欧州の北大西洋条約機構(NATO)のように正式に機構化する可能性も考えられる。
クアッドの事実上の事務局となっている日本は昨年からクアッド首脳会談を本格的に提案しており、これを実現させることで影響力を高めている。
日本は中国との対立を懸念し、クアッド首脳会談にやや消極的だったインドを背後で積極的に説得してきたという。
今回のクアッド首脳会談ではミャンマーの軍事クーデターをはじめ、インド・太平洋地域における懸案が幅広く話し合われるという。
中国が海警局による武器の使用を可能にし、日本と領有権争いが続いている尖閣諸島(中国名、釣魚島)にたびたび船舶を送り込んでいることに対しても何らかのコメントが発表されそうだ。
日本は今回の首脳会談で東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた支援も要請するという。
一方で文在寅政権はクアッドに否定的な考えを変えておらず、バイデン政権発足後に形成される新たな世界秩序に参加できていないとの指摘も出ている。
【この記事に対する私の見解】
クワッドの初の首脳会談が今月開催予定となりました。
残念ながら、感染症対策を考えての「オンライン形式」となったのですが、自由で開かれたインド洋・太平洋の実現に向けて大きな一歩となるでしょう。
しかし閣僚級会談は、米国の国務長官が直々に来日して、2プラス2会議にて加速させる予定になっています。
国務長官来日に合わせて、オンライン形式のクワッド首脳会談を実施し、日米同盟の強固さと、クワッドの中でも中心となる日米の関係性を、内外にアピールする絶好の機会ではないかと思います。
今回のクワッドに絡む外交は、地味ではありますが、世界から見ても日本の果たす役割の大きさに期待があると思います。
クワッドの実質的事務局は、日本となっています。
クワッド参加による対中関係悪化を懸念したインドに対して、会談の開催を積極的且つ地道に説得したのは日本なのです。
これは、強固な日米同盟だからこそ出来る連携プレーだと思います。
バイデン大統領が本腰を入れたいとの思いを、アジアを代表する国家として日本は立ち振舞い、仲間を増やしていったのです。
閣僚級会談は何度も行われているクワッドですし、合同軍事演習も実施済みです。
訓練もせずに敵国の顔色をうかがっている韓国軍や、ハリボテを並べて軍事パレードを行ない喜んでいる北の軍隊とは違います。
選抜されたクワッド加盟国の軍事レベルの高さを持ってすれば、アジア版NATOの様に正式に機構化される可能性は非常に高いでしょう。
私の考えでは、21世紀の軍事力については「自衛的且つ抑止力としての防衛力強化」が必要な時代だと思います。
そのためにも、クワッド加盟国は今後も同盟国並みの緊密な連携と合同軍事演習を行なう事が、アジア・オセアニア地域の安全保障となるのです。
クワッドの首脳会談では、ミャンマーの軍事クーデターはもちろんですが、中国海警局の武器使用や尖閣諸島問題などについても、何らかのコメントを共同発表する可能性が高いです。
さらに、東京オリンピックへの支援も要望し話し合われるのです。
クワッド首脳会談では、アジア・オセアニア地域の諸問題について、多くの議論がなされる予定で、朝鮮半島問題やその周辺の領有権問題も話し合われます。
朝鮮半島問題についてバイデン政権はすでに、米韓同盟よりもクワッドでの話し合いが解決への近道と認識しているのでしょう。
そして、歴史的に証明がされており、米軍の公式文章にも「日本の領土である」と書いてある、竹島問題も議題として上がるかも知れませんね。
だからこそ親中派の文大統領は、中国のことを考えても米韓同盟を考えても、クワッドには入りたくても入れないジレンマに陥っているのでしょう。
■この記事に対する反響のポイント
キーワードは”親中”、文政権は後戻りできない
それでは、この記事に対する反響なのですが…韓国国内では「このままでは韓国は何処からも孤立し、苦役の未来が迫っているのだ」「文在寅の中国への愛情で、韓国は同盟国の軍事演習から排除されてしまったのだ…」「文政権は世界情勢を一寸も見通せずに井戸の中に閉じこめられている」「現政府には戦略があるのか?外交、対北朝鮮、不動産、ワクチンまで… どうするんだ?」「クアッドに参加した瞬間、中国で韓国産不買運動が繰り広げられるだろう」といったように、国民のキーワードは”親中”だという事がわかります。
そもそも、国民は中国には否定的な声が大きかったのに、無理矢理親中派を貫いていた文大統領としては、今更国益を損ねる事になっても、クワッドに加盟するわけにはいかないのでしょう。
土下座外交でこれまで進めてきた対中外交ですから、いきなり舵を切るという事ができなく、手詰まり状態なんでしょうね。
関係が強固になるほど韓国は参加しにくくなります。
クワッドに否定的な姿勢を変えるのか、中国と添い遂げるのか、判断の時間は僅かです。
続きは動画で…