韓国が目を付けた香港騒動からの「金融ハブ」の夢は不可能、国民からも「韓国では絶対無理だ」と辛辣な意見が【世界情勢】

韓国が目を付けた香港騒動からの「金融ハブ」の夢は不可能、国民からも「韓国では絶対無理だ」と辛辣な意見が【世界情勢】

『韓国「アジアの金融ハブ」の夢、国民からも「絶対無理」との声』

坂を転げ落ちるように転落している経済状況に加え、米中対立に挟まれ日韓関係が悪化する中で、香港に代わってアジアの金融ハブを目指す韓国政府の願いは果たして叶うのでしょうか?
上手くいく可能性は低いと知りながら、それでも諦めきれないようです。

香港の事態から反射利益?「事実上不可能」…「金融ハブ」の夢は空回り

チェ・ウンヨル元共に民主党議員は昨年6月、大統領府のキム・サンジョ政策室長とソウル市のパク・ウォンスン市長に電話をかけていた。
チェ元議員は彼らに「香港でのデモが激化し香港の地位が揺らいでいるため、破格的なインセンティブを提供し、香港にある外資系金融会社をソウルに誘致しよう」と提案したのだ。
チェ元議員は「破格的なインセンティブを提供して外国金融機関の誘致に乗り出しても足りないくらいだが、1年以上、政府やソウル市などからこれといった答えがない状況だ」と語った。
国家安全法制などで揺らいでいる、金融ハブ・香港の地位を狙った各国の競争が激しくなっている。
例えば、日本政府は香港に所在するヘッジファンドの経営陣と水面下の接触に乗り出している。
シンガポールも香港から流出した資金を吸収し、恩恵を受けている。
一方、韓国はこのような競争から存在感が消えたとの評価が出ている。

韓国の企画財政部は最近、香港の事態の長期化を北東アジアの金融ハブ再推進の機会と見て、韓国に進出した金融会社を対象に需要調査を行ったが、計画を撤回することにした。
需要調査に応じた全ての外資系金融会社が否定的な回答をしたからだ。
政府関係者は「外資系金融会社が週52時間制を守って働くのは不可能だという回答をした」と話した。
週52時間制のほかにも、税制や規制などの障害が多い。
法人税だけを見ても、韓国は最高税率が25%で、シンガポール(17%)、香港(16.5%)より高い。
せめてもの救いは、日本の法人税率(最高30.62%)が韓国よりも高いという点だ。
韓国金融ICT融合学会のオ・ジョングン会長は、「外国の金融会社にとっては、韓国は金融当局の規制と干渉が多すぎる国家との認識だ。
金融商品を販売しようとしても、そのたびに金融当局の許可を受けなければならないため、革新的な規制緩和なしには金融の中心地になれるとは思えない」と述べた。

韓国政府が積極的に乗り出すのをためらうのには、中国との関係もある。
金融界の関係者は、「韓国政府やソウル市もHK-exit(香港から海外へ資本と人材が流出する現象)に対応するため水面下で動いているが、中国との関係などを考慮し、攻撃的には出られないと聞いている」と話した。
このような状況が続いており、韓国の金融競争力は落ちている。
韓国に進出した外資系金融会社は2016年には168社だったが2020年には162社に減少した。
その他にも、外資系資産運用会社なども人員を減らす傾向にある。
英国のシンクタンクであるZ/Yenが世界108都市の金融競争力を算定した世界金融センター指数(GFCI)で、ソウルの順位は2015年の6位から2020年3月には33位に落ちた。
ウン・ソンス金融委員長も昨年10月、「過去10数年間、さまざまな金融センター推進政策への努力にもかかわらず、満足できる成果を出すには限界があった」と語った。

【この記事に対する私の見解】

報道 探
報道 探

シンガポールや日本に遅れを取りたくない、という韓国の危機感がこの記事から伝わってきます。
国際的な金融競争力を大きく落としてしまった韓国にとって、香港からの誘致は魅力的ですが、障害は多いようですね。
韓国が新しいアジアの金融ハブとなるための障害が大きく2点挙げられていますが、まずは「週52時間制」について見てみましょう。
もともと文大統領の選挙公約でもあった週52時間制ですが、導入初期から批判は根強く、生産性の向上と雇用創出を目的としたものの結果失敗、かえって格差拡大を招いてしまいました。
「韓国が持つ資源は熱心に働く人的資源だけなのに、なぜ仕事を減らすように強制したのか?」
という質問は、海外投資家が韓国政府に尋ねるおなじみのやりとりです。
結果としてこの制度は、海外投資家にとっての韓国の価値を大きく損なう事になりました。
次の問題点「金融局の規制と干渉」ですが、この問題を解決するべき議員がしている事は、金融規制改革の議論ではなく、地元に道路を引くような感覚でただ地元に金融機関を誘致するだけ。
肝心の議論すら出来ていないのでは規制改革は夢のまた夢でしょう。
また、現在の金融規制に手を入れるのは、ためらわれる過去の経緯もあります。
1997年に起きた韓国の通貨危機は記憶に新しいですが、これを受けて介入したIMFが重視し、打ち出した金融改革が今の金融規制に繋がっています。
当時を知る人からすれば、手を出し辛い空気が出来てしまうのも止むを得ないと言えるでしょう。
これらの制度見直しや改革には、政治が強いリーダーシップを取っていかなくては難しいのですが、中国に忖度する文政権が「破格的インセンティブ」を提供して大々的に香港から外資系金融会社をソウルに誘致することが出来るのか、はなはだ怪しいものです。
今も米中の間で板挟みになりながら、どちらも選択することが出来ず苦しむ文政権ですが、対立激化の影響で韓国の輸出も減少してしまいました。
世界的な感染症を受けて悪化した世界経済も、韓国の輸出を下押ししています。
失業率が過去10年で最悪の数字を記録する中、今後経済が更に悪化し、失業率の低下が加速するのは避けられないことでしょう。
そんな厳しい状況の中で目についた「香港の外資系金融会社を誘致」という希望は、低迷する韓国経済を挽回する千載一遇のチャンスに見えたのでしょうか。
可能性は低いと知りながら、それでも希望に飛びついてしまうのも仕方のないことかもしれませんね。

■この記事に対する反響のポイント

ムンさん
ムンさん

・現在の韓国は器でない
・そもそも企業追い出そうとしている
・政府のやりたいことがわからない

報道 探
報道 探

それでは、この記事に対する反響なのですが…
あちらの国民としては、「自国の企業ですら逃げ出すのに何が金融ハブだ!」という意見が多いですね。
今の状況を見ていると、記事で話されている内容はとんだ夢物語と映っているようです。
また、日本との比較をして「日本も難しいのに我が国には絶対無理」といった意見が見れるあたり、現在の韓国の状況を把握している人もそれなりにはいるようです。
とにかく、韓国政府が行っている「企業を追い出すとしか見えない政策を何とかしろ」という声が大半ですね。

【これに対する私の見解】

報道 探
報道 探

政府の動きとは対照的に、国民の皆さんの反応は悪いようですね。
金融ハブは欲しいけど厳しいだろう、難しいだろうという声が多い中、そもそも「韓国に金融ハブは要らない」という意見が目を引きます。
かつての通貨危機を二度経験した韓国の中には、海外資本のヘッジファンドに対して、反感を抱いている人が一定数いるのは間違いないようです。
香港が気になってしょうがない韓国政府と、それに全く興味のない国民との温度差から、文政権が支持率を低下させている現状が浮かび上がってきます。
さまざまな根本的問題の解決を先送りしたまま、ギャンブルのような現実的ではない可能性に飛びつく文政権ですが、その先行きはあまり明るくないようです。

報道 探
報道 探

安易な解決方法に飛びつくのではなく、地道な問題と向き合う。
そんな当たり前の事に目を背ける文政権はどこへ向かうのでしょうか?

続きは動画で…

友だち追加

よろしければ、友だち登録お願いします^^
メッセージ頂けると、個別に対応いたします。
また、後に HotchPotch 運営から有益な情報も配信する予定です!

こちらから↓↓↓ HotchPotch LINEにご登録下さい。
https://line.me/R/ti/p/%40750kpvey

ID検索の場合はこちら▼
@750kpvey(@もお忘れなく)

※LINEのアプリをインストールされていないのなら、
iPhoneならAppleStore、Androidなら、google play storeで
「LINE」と検索して、インストールしてください。

インストール後に、上記のURLをから、友達追加をして下さい。

【Hotch Potch】ニュース世界情勢
スポンサーリンク
Hotch Potch
タイトルとURLをコピーしました